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| さて……今回は、超音速核爆撃機XB-70「ヴァルキリー」について講義しましょうか。
| マッハ3クラスという、比類なき性能を誇るバケモノのような核爆撃機。
| 60年代の登場にもかかわらず、オーパーツとしか思えない性能。その美しい外見と、切ない末路……
| 様々な萌え要素が組み合わさり、現在でもファンが絶えない爆撃機です。
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    | つーか、その頭は…?
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         | どうした!? しぃ助教授にやられたのか!?
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| 今までの講義でミスを連発してしまったので、心を入れ替えるために頭を剃ったんですよ。
| 自らへの戒めですね。
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    | APCをACPって表記したり……
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         | 色々やらかしたもんな。
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| 今回講義するXB-70「ヴァルキリー」とは、冷戦のさなかに生まれた爆撃機なんですが…
| すなわち冷戦まっさかりの頃の核戦略について理解しなければ、このXB-70は理解できません。
| このXB-70は、第二次世界大戦時のB-29ように市街地に爆弾をバラまく為の爆撃機ではなく、
| 核攻撃のみに特化した超音速爆撃機なんです。
| なぜ、核爆撃機にマッハ3という凄まじい高速性能が必要となったのか――
| 少しだけ過去に遡りながら、この超音速爆撃機の生誕について見ていきましょう。
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    | なあ、教授の耳が…
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         | 言うな。
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| 時は1945年8月……広島と長崎に、新型爆弾が投下されました。
| この核兵器が、戦後の軍事戦略を左右する要因となります。
| 結局のところは威力が強過ぎて、核保持国同士の戦いになれば、両者の滅亡は避けられない……
| こうして、激しく対立していたにもかかわらず、西側と東側の間で全面的な戦争は起きませんでした。
| 以後は、両者がバックについた地域紛争――代理戦争が盛んになります。これを「冷戦」といいますね。
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 ・冷戦の基本構造
  西側(アメリカ・西ヨーロッパ諸国・日本)
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  東側(ソ連・東ヨーロッパ諸国・中国)

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    | 代理戦争……朝鮮戦争やベトナム戦争だな。
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         | 相手に核を使ってしまえば、自分の頭上にも敵の核が降ってくる。
         | 結果的に相手を巻き込んだ自殺になってしまうため、米ソは先制核攻撃に踏み切れなかった。
         | これを、「核の均衡」というんだ。
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| そんな情勢の中で、核をいかに効率良く敵国へ食らわせるかが研究の対象となりました。
| 当時は核弾道ミサイルなど存在しないので、爆撃機から投下するのが唯一の手段となります。
| すなわち優れた核爆撃機を持っていれば、より効率的に核攻撃を実行できるということ。
| アメリカもソ連も、より優秀な核爆撃機の開発に着手しました。
| 敵戦闘機に撃ち落されずに、いかに効率良く核を落とせるか……その答えが、超音速爆撃機。
| 戦闘機にすら捉えきれないスピードの爆撃機なら、敵の妨害なく核投下が可能です。
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 ・B-52「ストラトフォートレス」:1952年に初飛行した戦略爆撃機で、当時の技術の粋を集めて完成した傑作機。
                   核戦略任務のみではなく、ベトナム戦争などでは通常爆撃にも用いられる。
                   米ソの緊張緩和、ひいてはソ連崩壊に際し、通常爆撃が主任務となっていった。
 ・B-58「ハスラー」:マッハ2での飛行が可能な音速爆撃機で、初飛行は1956年。
             コストが高い上に整備性も悪く、なかなか問題が多かった機体である。
             1960年代末には航空機による核攻撃が時代遅れとなり、1969年に全機退役。

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    | 1960年代末には航空機による核攻撃が時代遅れ……? どういうことだ?
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         | この講義のテーマであり、XB-70の悲劇そのもの。
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| しかし、アメリカ空軍はB-58「ハスラー」の性能では満足しませんでした。
| 「もっと速い爆撃機を」、「第三次世界大戦にも通用する機体を」――
| そんな一念で持ち上がった開発計画が、XB-70を産み出すことになる「ヴァルキリー・プロジェクト」。
| 戦略空軍最高司令官カーチス・ルメイを中心に、1954年からこの計画が進んでいきます。
| なおヴァルキリーとは北欧神話に登場する戦いの女神で、ドイツ語読みは「ワルキューレ」。
| しかしこのニーベルン・ヴァレスティな爆撃機計画の行き先には、暗雲が立ち込めていました。
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 ・カーチス・ルメイ(1906〜1990)
  太平洋戦争中、B-29による日本への無差別戦略爆撃を実行したアメリカ軍人。
  日本では鬼畜ルメイと呼ばれ、恐れ嫌われた。
  戦後には航空自衛隊の発展に尽力し、日本政府より勲章を貰って物議を醸す。

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    | 第三次世界大戦が、現実の脅威として存在していた時代だったんだな。
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         | ルメイはこの頃、戦略爆撃のエキスパートとなっていた。
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| ノースアメリカン社の案が採用され、かなり計画がまとまってはきたんですが……
| 同時期には弾道ミサイル技術が形になり始め、核ミサイルの構想が実現化の兆しを見せていました。
| そうなると、米軍内からも「核爆撃機など時代遅れで、金を食うだけ」という声が出始めます。
| 1959年時点で3億ドルもの予算が注ぎ込まれ、当時の大統領アイゼンハワーは計画中止を示唆。
| それでもルメイを始めとした爆撃機派の力は強く、ヴァルキリー・プロジェクトは進んでいきました。
| 1961年、ジョン・F・ケネディがアメリカ大統領に就任するまでは――
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    | こういう軍のプロジェクトでも、推進者の力関係がモノを言うんだな。
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         | まあ、当然の話だ。
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| この開発計画に立ちはだかったのは、第35代アメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディでした。
| 彼は肥大していく国防産業を抑えるため、ロバート・マクナマラを国防長官にします。
| マクナマラは、「歩く計算機」、「コストパフォーマンスの鬼」と言われた男でした。
| XB-70にケチをつけまくり、F-111の開発で大失敗したので、空軍好きには嫌われがちな人物ですね。
| マクナマラは「それはもったいない。もったいないおばけがでるぞ!!」とプロジェクトを威圧。
| 彼が中心となって、ヴァルキリー・プロジェクトを中止させようとします。
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 「人類が戦争に終止符を打たないと、戦争が人類に終止符を打つことになるだろう」
                                        ジョン・F・ケネディ

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    | 強力な反対者が現れて、いよいよヤバくなってきたんだな。
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         | マクナマラはヴァルキリー・プロジェクトのコストと弾道ミサイルのコストを比較。
         | このような金の掛かる爆撃機よりも、弾道ミサイル開発に金を使う方が有効と判断した。
         | その判断は、正直なところ間違っていない。
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| 最初に息の根を絶たれたのは、超音速戦闘機F-108「レイピア」。
| これは、超音速で飛行するXB-70の護衛専用用に開発されていた戦闘機でした。
| そして1961年、とうとうヴァルキリー・プロジェクトを打ち切ることが大統領命令で正式に決定します。
| 試作機3機を完成させ、量産はしない――ということになったんです。
| とにかく金が掛かり、有効性は弾道ミサイル以下――そんな爆撃機が辿った末路でした。
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    | なんてことだ……
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         | しかも3機の試作機のうち、1機はキャンセルされている。
         | 結果的に完成したのは、試作機2機のみということだ。
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| そして1964年5月1日、とうとうXB-70の1号機が完成。直後に2号機も完成します。
| その性能は超絶で、敵戦闘機や敵ミサイルの届かない高度20000mという高さを飛行。
| さらに、マッハ3.08という当時の戦闘機では追いつけない速度で飛行することに成功。
| 事実上の無敵爆撃機ですが、あまりにも優秀すぎた代償にコストは大高騰。
| 量産などは、夢のまた夢という悲しい機体となってしまいました。
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 ・XB-70「ヴァルキリー」
  脅威の超高空性能とマッハ3クラスという速度性能を誇る試作超音速爆撃機。
  アラスカ-モスクワ間を無補給で往復可能という航続距離を持ち、その性能は絶大。
  しかし費用の高騰と任務の喪失が原因となり、試作機2機のみで開発は中止される。
  開発費込みで、2機で6兆円。同じ重さの金塊より高いとまで揶揄された。

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    | 強い兵器=良い兵器じゃないってことの典型だな。
    | それにしても美しい……
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         | 最先端の技術を詰め込みすぎて、量産不可能なほどコストが高騰する――
         | アメリカが、何度も何度も繰り返すことになるミスだな。
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| 専門的になってしまうため(私も良く分からないため)、技術的な詳細は省略しますが……
| 簡単に言えば、自分が発生させた衝撃波の上に乗っかるという飛行スタイルです。
| また長距離飛行を実現するために、その胴体のほとんどは燃料タンクでした。
| そして軍用機に似つかわしくない純白の塗装は、眼下で核爆発が起きた時の機体の保護のため。
| 「空飛ぶ芸術品」とまで呼ばれる美しい外観。核爆撃という禍々しい任務。脅威の飛行性能――
| それらの要素は、「ヴァルキリー」という名前にマッチし過ぎてたんですね。
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 XB-70A
 ・全長:56.39m  ・全幅:32.00m  ・全高:9.14m  ・自重:68,050kg  ・全備重量:240,000kg
 ・最大速度:M3.08  ・航続距離:12,000km  ・上昇限度:22,900m  ・乗員:2名
 ・エンジン:ジェネラル・エレクトリックYJ93-GE-3ターボジェット×6
 ・武装:なし(実験機のため。14発の核爆弾を搭載予定)

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    | まさに、戦いの女神……
    | 能力も外観も、その全てが伝説となる素養を備えていたんだな。
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         | 私見の印象論で述べるならば、このXB-70はもはやオーパーツ。
         | 1960年代にここまでの性能が実現できていたとは、到底信じられない。
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| このXB-70やその他の超音速機の存在に、敵国であるソ連も黙ってはいませんでした。
| ソ連に襲来すると思われるアメリカの超音速機を叩き落すため、それに特化した迎撃機の開発がスタート。
| そういう事情で完成したMiG-25「フォックスバット」は、抜群の速度性能を誇る迎撃戦闘機なのですが……
| 詳しくは、また別の講義でやっていきましょう。
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 ・MiG-25「フォックスバット」
  XB-70などの超音速機にに対抗して生まれた超高速戦闘機。
  マッハ2.8というとてつもない速度性能と高度性能を備え、西側に深い脅威を与えた。
  しかし爆撃機の迎撃に特化しているため、戦闘機同士の格闘性能は低い。
  偵察機型も存在し、戦闘機型と合わせて各国に輸出されている。
  また、ベレンコ中尉亡命事件において日本国内に持ち込まれたことでも有名。

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    | 新しいタイプの兵器が生まれれば、それに対抗する手段も生まれてくるもんなんだな。
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         | このMiG-25は、ソ連崩壊前まではXB-70キラーと思われていたんだが……
         | 実際はXB-70のみでなく、アメリカ超音速機全般に対向していたことが明らかになる。
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| さて、XB-70に話を戻しましょう。
| この試作爆撃機は制式採用を夢見て、試験飛行を繰り返していました。
| さらに外部へのアピールにも余念がなかったんですが――そんな1966年6月18日、悲劇が起こります。
| 宣伝用フィルムを撮影していたXB-70の2号機と、編隊飛行をしていたF-104が接触。
| そうしてXB-70は垂直安定板に損傷を受け、姿勢維持が困難となってモハービ砂漠に墜落。
| F-104のパイロットとXB-70の副操縦士が死亡、XB-70の2号機を失ってしまうという悲惨な結果に。
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 事故の原因(詳細は現在に至るまで不明)
 ・F-104のパイロットが未熟で、編隊飛行を誤った(公式見解に最も近い)
  →この編隊に参加したパイロットは、全てベテランのはず。
 ・XB-70が飛行時に巻き起こす独特の気流に、軽量なF-104が巻き込まれた?
 ・異様な形状を持つXB-70は編隊飛行における位置把握に適さず、大きな問題があった?

 事故の瞬間を捉えた写真

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    | 試作機に事故は付き物とはいえ、悲しい話だな。
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         | 確かなことは、F-104がXB-70に異常接近したことのみ。
         | F-104のパイロットはジョゼフ・ウォーカー、X-15での最高度記録も残した大ベテラン。
         | なお写真で燃えているのはF-104。XB-70はその少し奥だ。
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| 残る1号機はライトパターソン空軍博物館に引き渡され、現在もそこに展示されています。
| こうして、「戦争の女神」が空を駆ける機会は永遠に奪い去られまてしまいました。
| そのナンバーから、実験機を示す「X」が外される事は永遠になかったんです。
| そして彼女とともに、爆撃機からの直接投下による核戦略そのものも消滅しました。
| 核を搭載したICBM(大陸間弾道ミサイル)の優位性が明らかになり、以後の核戦略を担っていくんです。
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    | 一つの夢が、こうして終わった訳か。
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         | そして、核戦略はまた一つ洗練化していく訳だな。
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| 古い概念が新しい技術の登場によって消えていくことは、別に珍しいことじゃありません。
| ただXB-70はひときわ美しく、そして儚かっただけの話。
| しかし、大国が核を突きつけ合うという現実に違いは無く――
| 共倒れを恐れて先制攻撃をためらい、ギリギリの領域で大戦争は抑止されていくのでした。
| XB-70の前も後も、核均衡のシステムそのものに変化は無かったわけです。
| って事で、今回の講義は終わりにしましょう。
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    | 頭も、元に戻ったしな。
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         | どういう体なんだ…
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