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| では今回は、日本の誇る最優秀空母筆頭である「翔鶴」型について講義しましょう。
| この「翔鶴」型空母は、漸減作戦においてアメリカ空母を叩く役割が期待されていた大型空母。
| そういう考えの下で建造が始まったんですが、完成時には全く違った使われ方が想定されていました。
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・漸減作戦
１．アメリカ艦隊が攻めてきた！ いよいよ決戦だ！！
２．潜水艦や航空機などの補助的手段で、アメリカの艦を減らせるだけ減らす（漸減）。
３．敵艦隊が弱ってきたところに、日本の主力部隊（戦艦）が突撃！
日本の戦艦は少数だが非常に強力なので、２の時点で弱っているアメリカ艦隊を一網打尽！
４．大日本帝国万歳！！
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｜ 空母の集中運用…… 真珠湾攻撃だな。
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| その通り。
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| この「翔鶴」型は軍縮条約に考慮する必要がなかったので、「赤城」や「加賀」に匹敵するほどの大型。
| 極めてバランス良くまとまった中型空母「飛龍」を拡大改良した為、その性能も非常に高いものです。
| この艦の完成時期が、日米開戦の日付を決定したほど期待されていた大型空母でした。
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・「翔鶴」型空母
1941年に完成した、非常に優れた性能を持った優良大型空母。
日本海軍空母技術の集大成でもあり、海軍の期待は並外れたものがあった。
1941年8月に1番艦の「翔鶴」が、9月には2番艦の「瑞鶴」が完成している。
太平洋戦争においては能力の高さを証明し、空母機動部隊の主力として活躍。
ミッドウェイ海戦において4空母を喪失した後は、日本海軍空母部隊の中核となる。
以後も様々な海戦を歴戦し、「翔鶴」はマリアナ沖海戦にて敵潜水艦の攻撃により撃沈。
「瑞鶴」は日本空母中最高の歴戦艦と呼ばれ、レイテ沖海戦にて囮役として沈没している。
写真1 写真2
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｜ 性能も高く、戦争全期に渡って大活躍。まさにヒーローだな。
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| なお「飛龍」の拡大改良型である「翔鶴」型空母も、左艦橋だけは採用されなかった。
| 「飛龍」で幾多の問題が明らかになり、右艦橋がベストだと判断されたんだ。
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| このように「翔鶴」型は極めて優れた空母でしたが、一つだけ危惧されていた事がありました。
| 空母というのは海上に浮かぶ飛行場であり、その飛行甲板が損傷したら能力を喪失するんです。
| これは日本海軍どうこうではなく、空母という存在そのものに付いて回る命題でした。
| 空母の飛行甲板は無防備で、一部のイギリス空母以外は装甲が施されていなかったんですよ。
| その脆弱性が危惧され、飛行甲板にも装甲を施した空母、ってのが以後の課題になるんです。
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「翔鶴」型航空母艦
・全長：257.5m ・全幅：26.0m ・吃水：8.7m ・基準排水量：25,675ｔ ・乗員：1,660名
・最大出力：160,000hp ・最大速度：34.2kt ・航続距離：9700浬/18kt ・搭載機：72機＋補用12機
・武装：40口径12.7cm連装高角砲8基、25mm3連装機銃12基
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｜ なんと。
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| でも甲板に装甲を施せば、それによって飛行機格納庫が小型化。
| 結局のところ、搭載機数は減ってしまうんだ。つまり、防御力か搭載機数かの二択だな。
| この飛行甲板を装甲化した空母というのが、後の「大鳳」なんだ。
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| 「翔鶴」型の第一任務は先でも言った通り、決戦時における敵空母の殲滅。
| しかし完成して4ヵ月後の初任務は、「赤城」、「加賀」、「蒼龍」、「飛龍」と共にハワイ基地を攻撃するというもの。
| この6空母による真珠湾攻撃は大成功で、戦いの火蓋を切ると共に空母機動部隊の強力さを全世界に実証。
| 続く南方作戦では、セイロン沖海戦においてイギリス東洋艦隊（の逃げ遅れ）と激突。
| 空母「ハーミズ」や駆逐艦数隻を沈め、極東でのイギリスの動きを封じました。
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航空部隊の編成（1941年12月、開戦時）
第一航空戦隊：「赤城」（艦上戦闘機×18、艦上爆撃機×18、艦上攻撃機×27）
「加賀」（艦上戦闘機×18、艦上爆撃機×18、艦上攻撃機×27）
第二航空戦隊：「蒼龍」（艦上戦闘機×18、艦上爆撃機×18、艦上攻撃機×18）
「飛龍」（艦上戦闘機×18、艦上爆撃機×18、艦上攻撃機×18）
第三航空戦隊：「鳳翔」（艦上戦闘機×11、攻撃機×8）
「瑞鳳」（艦上戦闘機×16、艦上攻撃機×12）
第四航空戦隊：「龍驤」（艦上戦闘機×12）
「祥鳳」（なし）
「春日丸（後の大鷹）」（なし）
第五航空戦隊：「翔鶴」（艦上戦闘機×18、艦上爆撃機×27、艦上攻撃機×27）
「瑞鶴」（艦上戦闘機×18、艦上爆撃機×27、艦上攻撃機×27）
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｜ まさに大活躍だな。
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| 次に「赤城」、「加賀」、「蒼龍」、「飛龍」の4空母は、ミッドウェイ海戦に赴くわけだが……
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| その後、「翔鶴」と「瑞鶴」は南雲機動部隊を離れてニューギニア島ポートモレスビー攻略作戦に就く事に。
| 「翔鶴」、「瑞鶴」の属するMO機動部隊は珊瑚海の警戒、MO主隊はポートモレスビーの攻略が任務ですね。
| しかしその作戦はアメリカによって解読され、連中が差し向けた第17任務部隊と激突する事になります。
| ここに、世界初の空母同士の戦いである珊瑚海海戦が勃発しました。
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MO機動部隊（高木武雄少将）
空母「翔鶴」、「瑞鶴」
重巡洋艦「妙高」、「羽黒」
駆逐艦「曙」、「潮」、「有明」、「夕暮」、「白露」、「時雨」
MO主隊（五藤存知少将）
空母「祥鳳」
重巡洋艦「青葉」、「加古」、「衣笠」、「古鷹」
駆逐艦「漣」
第17任務部隊（フレッチャー少将）
空母「ヨークタウン」、「レキシントン」
重巡洋艦「ミネアポリス」、「ニューオーリンズ」、「アストリア」、「チェスター」、「ポートランド」、「オーストラリア」、
「シカゴ」
軽巡洋艦「ホバート」
駆逐艦「フェルプス」、「デゥーウィ」、「ファラガット」、「エールウィン」、「モナガン」、「パーキンス」、「ウォーク」、
「モリス」、「アンダーソン」、「ハンマン」、「ラッセル」、「シムス」、「ウォーデン」
油槽船「ネオショー」、「ティペカノー」
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｜ 敵空母は、「ヨークタウン」に「レキシントン」か。
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| 「瑞鶴」型より古い世代だが、侮れる相手じゃないな。
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| 5月7日5時22分、MO機動部隊の「翔鶴」から発進した索敵機が敵空母を発見します。
| ただちに攻撃部隊が発進しますが、そこで目にしたものは駆逐艦「シムス」と油槽船「ネオショー」。
| 空母の姿などどこにもなく、この2隻を空母と誤認した事による誤報ということが明らかになりました。
| 仕方なく攻撃隊は、「シムス」と「ネオショー」を沈めて帰投。
| このカラ出撃により、直後に発見した本物のアメリカ空母を取り逃がすという痛恨のミスをやってしまいました。
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5時22分：索敵機から敵空母発見報告。
6時00分：零戦18機、九九艦爆35機、九七艦攻24機からなる攻撃隊が発進。
9時10分：攻撃隊、駆逐艦「シムス」と油槽船「ネオショー」を発見。索敵機の誤認が明らかに。
その場で「シムス」を撃沈、「ネオショー」を大破させる（4日後沈没）。
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｜ なんで、こんなミスしたんだ…？
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| 正規の偵察員が下痢で寝込んでたから、経験不足の予備偵察員が出たんだよ。
| 台湾産のパイナップルや高砂ビールにやられたらしい。
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| その同時刻、アメリカ側の第17任務部隊も索敵機を飛ばしていました。
| そして6時25分、索敵機から「空母2隻、重巡洋艦4隻発見！」の報が入ります。
| ただちに空母「ヨークタウン」と「レキシントン」から攻撃部隊が向かいましたが…
| なんと、これも誤報でした。索敵機が見たのは、「重巡洋艦2隻、駆逐艦2隻」だったんです。
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6時25分：索敵機から「空母2隻、重巡洋艦4隻発見」の報告。
実際は暗号作成上のミスで、「重巡洋艦2隻、駆逐艦2隻発見」。
7時26分：F4F戦闘機18機、SBD急降下爆撃機53機、TBD雷撃機22機からなる攻撃部隊が発進。
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｜ 日米共に、同じようなミスをやったんだな…
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| まあこの時代、艦種誤認は付きものだったけどな。
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| しかし、アメリカにとってラッキーな偶然が起きました。
| 誤報によって発進したはずの攻撃部隊が、空母1隻、重巡洋艦4隻からなるMO主隊を発見してしまったんです。
| アメリカ攻撃部隊は、空母「祥鳳」目掛けて殺到しました。
| 魚雷7発と爆弾13発を受け、「祥鳳」は沈没。日本初の喪失空母となります。
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9時00分：アメリカの攻撃部隊がMO主隊を発見。
9時35分：空母「祥鳳」、沈没。
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｜ うわっ！ 出来たてホヤホヤの改造空母なのに…！
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| なおこの同時刻、「翔鶴」と「瑞鶴」からの攻撃隊が油槽船「ネオショー」を沈めていた。
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| 混迷する戦局、おまけにそろそろ日が暮れようとしています。
| それでも「翔鶴」は夜間飛行経験者を優先的に選び、第2次攻撃隊を発進させました。
| しかしこの攻撃隊は敵艦隊を発見できず、さらに「ヨークタウン」から飛び立った敵戦闘機に襲われます。
| それなりの損害を受けた攻撃隊は、分散して引き上げる事に。
| そして艦爆隊の一部が、母艦「翔鶴」と間違えて「ヨークタウン」に着艦しようとしてしまうという珍事が発生。
| 部隊を率いていた嶋崎少佐もこれにはびっくり、踵を返して逃げ帰ったそうです。
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｜ さぞかし驚いただろうな。日本側もアメリカ側も……
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| この時のアメリカ空母は「レキシントン」とされている資料もある。
| wikiとかでも「レキシントン」になっているが、「ヨークタウン」が正解だ。
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| 波乱に満ちた5月7日が明け、海戦は翌日に持ち越し。
| 日米の空母は索敵機を飛ばし、ほぼ同時に互いを発見します。
| そして、またしても同時に攻撃部隊が発進！！
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4時15分：MO機動部隊、7機の索敵機を発進。
4時25分：第17任務部隊、18機の索敵機を発進。
6時22分：両索敵機、互いの空母部隊を発見。
7時10分：MO機動部隊から攻撃部隊発進、第17任務部隊へ向かう。
7時15分：第17任務部隊から攻撃部隊発進、MO機動部隊へ向かう。
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｜ 同時に索敵、同時に発見、同時に攻撃部隊発進…
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| 不気味なくらい、両者の行動とタイミングが一致してるな。
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| MO機動部隊の元に、アメリカの攻撃部隊が押し寄せてきたのは8時57分。
| 空母「瑞鶴」がスコールの中にいたため姿が隠れ、「翔鶴」のみが一方的に攻撃されました。
| なんとか沈没は免れたものの、「翔鶴」は戦闘不能にまで追い込まれます。
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8時30分：攻撃部隊（F4F戦闘機15機、SBD急降下爆撃機46機）がMO機動部隊を確認。
途中ではぐれてしまったTBD雷撃機21機の到着を待って待機。
8時57分：TBD雷撃機21機到着、「翔鶴」への攻撃を開始。
3発の爆弾を食らい、航空甲板が使用不可能に。魚雷は全て回避した為、沈没は免れるも戦闘不能。
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｜ 「瑞鶴」は、随分とラッキーだったんだな。
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| 余談だが、この頃から「翔鶴」と「瑞鶴」の明暗が分かれ始める。
| 大概いっしょに行動してるんだが、なぜか「翔鶴」ばかり狙われて「瑞鶴」は幸運にも無傷。
| 以後の海戦で、このパターンが繰り返されるんだ。
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| 一方、MO機動部隊から飛び立った攻撃部隊もアメリカ空母に襲い掛かります。
| 「ヨークタウン」に爆弾1発が命中。「レキシントン」には魚雷2発、爆弾2発が直撃。
| 「レキシントン」はガソリンに引火して爆発を起こし航行不能。友軍の魚雷で処分します。
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9時5分：零戦18機、九九艦爆33機、九七艦攻18機からなる攻撃部隊、第17任務部隊を確認。
9時10分：攻撃部隊、第17任務部隊への攻撃開始。
「ヨークタウン」を中破させ、「レキシントン」を大破させる。
10時47分：「レキシントン」大爆発。
12時45分：「レキシントン」、2度目の爆発。復旧は絶望的に。
15時07分：「レキシントン」において、総員退去の命令が発令。
18時00分：駆逐艦「フェルペス」の魚雷により、「レキシントン」沈没処分。
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｜ 味方の魚雷で処分したのか？
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| 航行不能になって修復も不可能になった艦艇は、味方が魚雷をブチ込んで沈めるのがならわし。
| 艦内には軍事機密がてんこ盛りなんだから、敵の手に渡ることは避けたいしな。
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| こうして、壮絶な戦いの後に珊瑚海海戦は幕を下ろしました。
| 損害はアメリカの方が大きいんですが、日本はポートモレスビー攻略を諦めてしまいます。
| さらに「翔鶴」は修理のためにドッグ入り、無傷の「瑞鶴」もコンビのケガが直るまで待つ事に。
| こうして2隻の大型空母は次のミッドウェイ作戦に参加できませんでした。
| その結果が、痛恨の4空母喪失。主力大型空母は、「翔鶴」と「瑞鶴」のみになってしまいます。
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｜ 「翔鶴」と「瑞鶴」、もしミッドウェイ作戦に参加できたらどうなってただろうな？
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| 危機に瀕する味方艦隊を救えたのか、それとも戦没艦に名前を連ねたのか……
| 色々な人間がシミュレートしたが、実際のところ空想の域だな。
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| そして1942年8月17日、アメリカ軍がガダルカナル島（以下、ガ島）に上陸。
| 陸海空を問わない激戦が、以後9ヶ月に渡って展開される事になります。
| 第一次ソロモン海戦において日本海軍はアメリカ海軍を叩きのめし、流れに乗っての島奪回作戦が本格化。
| 1942年8月16日には、南雲中将率いる第三艦隊が出撃。その目的は、ガ島奪還部隊の上陸支援です。
| この艦隊には、唯一の主力空母である「翔鶴」2隻に、今まで裏方に徹していた「龍驤」が加えられていました。
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第三艦隊（南雲忠一中将）
空母「翔鶴」、「瑞鶴」、「龍驤」
戦艦「比叡」、「霧島」
重巡洋艦「熊野」、「鈴谷」、「利根」、「筑摩」
軽巡洋艦「長良」
駆逐艦「秋雲」、「夕雲」「巻雲」、「風雲」、「時津風」、「天津風」、「初風」、「秋風」、「浦波」、「敷波」、「綾波」
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｜ 空母は、この3隻だけだったのか？
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| 他にも、「鳳翔」や商船改造空母がいたけどな。
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| しかし8月18日から8月21日にかけての戦いで、ガ島に上陸した陸軍一木支隊は壊滅。
| その一方、ガ島奪回と輸送船団護衛の為に島へ接近する第3艦隊。
| 8月24日には、空母「龍驤」と重巡洋艦「利根」、駆逐艦2隻を分離、ガ島空襲に向かわせます。
| しかし同海域には、空母「エンタープライズ」と「サラトガ」からなるアメリカ空母部隊が存在しました。
| ここに、第二次ソロモン海戦が勃発する事になるのです。
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｜ 第3艦隊、そんな簡単に戦力を分散して良いのか？
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| 結果として、大失策だったな。
| 軽空母1隻と僅かな護衛だけで敵警戒圏に突っ込ませた……そのツケは重かった。
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| そして7時50分、アメリカの索敵機に「龍驤」が発見されてしまいました。
| アメリカ空母から発進した攻撃隊が「龍驤」を襲い、そのまま葬られる事に。
| なおアメリカ索敵機は「翔鶴」と「瑞鶴」も発見していたんですが、周囲の電波状況が悪化。
| アメリカの母艦から攻撃隊に両空母の位置を伝えられず、「翔鶴」と「瑞鶴」は無視される形になったんです。
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｜ あーあ、言わんこっちゃない……
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| まさに大失策だ。
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| 「龍驤」がボコられている頃、背後に控えていた「翔鶴」や「瑞鶴」もアメリカ空母部隊の存在を察知。
| 空母「翔鶴」から第1次攻撃隊が、、「瑞鶴」から第2次攻撃隊が飛び立ちます。
| この攻撃隊は「エンタープライズ」に3発の爆弾を命中させるものの、撃沈はならず。
| 「エンタープライズ」は1時間も経たずに飛行甲板を修理、そのまま海域を去ってしまいました。
| こうして第二次ソロモン海戦は、「龍驤」を殺られるという完敗の結果を持って終了します。
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｜ なんてこった。
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| 以後はガダルカナルに大規模輸送もできず、コソコソと駆逐艦で物資を送るハメに。
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| そして、なおも激化するガダルカナル島の攻防。
| 10月には日本陸軍第2師団がガ島に上陸、ヘンダーソン飛行場に総攻撃を掛ける事に。
| 海軍はその攻撃を支援するため、この海域に艦隊を差し向けました。
| しかしウィリアム・ハルゼー中将率いる第16・第17任務部隊が、その接近を察知して待ち伏せ。
| そして第2師団の総攻撃が失敗に終わった後の10月26日、日米の艦隊が激突する事に。
| アメリカ海軍にとって「史上最悪の海軍記念日」となった、南太平洋海戦の勃発です。
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第2艦隊（近藤信竹中将）
戦艦「金剛」、「榛名」、空母「隼鷹」
重巡洋艦「愛宕」、「高雄」、「妙高」、「摩耶」、軽巡洋艦1、駆逐艦9
第3艦隊（南雲忠一中将）
空母「翔鶴」、「瑞鶴」、「瑞鳳」、戦艦「比叡」、「霧島」
重巡洋艦「熊野」、「鈴谷」、「利根」、「筑摩」、軽巡洋艦1、駆逐艦9
第16任務部隊（トマス・C・キンケード少将）
空母「エンタープライズ」、戦艦「サウスダコタ」
重巡洋艦「ポートランド」、軽巡洋艦1、駆逐艦8
第17任務部隊（ジョージ・D・マレイ少将）
空母「ホーネット」、重巡洋艦「ノーザンプトン」、「ペンサコラ」
軽巡洋艦2、駆逐艦6
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｜ なんか、海戦の頻度が激しすぎないか？
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| ここまで短期間に海戦が頻発したのは、古代から現代まで例がない。
| 第二次大戦は、あらゆる意味で異常な戦争だったんだ。
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| 10月26日、「翔鶴」、「瑞鶴」を中核とした第3艦隊は綿密に索敵を行いながら北上します。
| これは、索敵不足が敗因の1つであったミッドウェイ海戦を教訓としたもの。
| その甲斐あって4時50分、日本の方が先にアメリカ艦隊を発見する事に成功。
| 別行動を取っていた第2艦隊への連絡と同時に、攻撃部隊が「翔鶴」、「瑞鶴」、「瑞鳳」から飛び立ちました。
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2時15分：第3艦隊より、水上偵察機7機が発進。
2時45分：第3艦隊より、九七式艦攻13機が索敵機として発進（二段索敵）。
3時00分：空母「エンタープライズ」より、索敵機16機が発進。
4時50分：第3艦隊からの索敵機が、アメリカ艦隊を発見。
5時07分：第3艦隊より第2艦隊へ、アメリカ艦隊発見の報告が。第2艦隊、ただちに敵の方向に急行。
5時25分：第3艦隊各空母より、第一次攻撃隊（零戦21機、九九式艦爆21機、九七式艦攻20機）発進。
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｜ おお、今度は先手を取ったのか！
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| さすがにミッドウェイは痛かったからな…… この海戦で日本海軍は多くを学んだ。
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| 時を同じくして、第3艦隊が空母「エンタープライズ」の索敵機であるSBDに発見されます。
| さらにSBDは、索敵のついでに空母「瑞鳳」に向かって急降下爆撃を実行。
| 「瑞鳳」は飛行甲板に損傷を受け、航行に支障は無いものの飛行機の離発着が不可能に。
| 仕方が無いので、「瑞鳳」はトラック島に引き返していきました。
| アメリカ空母からも、第3艦隊を撃滅しようと次々に攻撃部隊が飛び立ちます。
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5時25分：「エンタープライズ」の索敵機であるSBD急降下爆撃機2機が、第3艦隊を発見。
5時30分：「ホーネット」より第一次攻撃隊（F4F戦闘機8機、SBD急降下爆撃機15機、TBF雷撃機6機）が発進。
5時40分：第3艦隊につきまとっていた索敵機SBD、唐突に急降下爆撃。
「瑞鳳」が爆弾1発を食らい、海域を離脱。
6時00分：「エンタープライズ」より第二次攻撃隊（F4F戦闘機8機、SBD急降下爆撃機3機、TBF雷撃機8機）が発進。
6時10分：第3艦隊各空母より、第二次攻撃隊（零戦9機、九九艦爆19機、九七艦攻16機）発進。
6時15分：「ホーネット」より第三次攻撃隊（F4F戦闘機7機、SBD急降下爆撃機9機、TBF雷撃機9機）が発進。
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｜ 双方の攻撃部隊が入り乱れてるな。
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| 板書にすると長いが、かなり短い期間での出来事だ。
| 要はほぼ同時刻に互いの存在を確認、攻撃部隊を一斉に向かわせたって事。
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| そして6時40分、第3艦隊より発進した第一次攻撃隊と、「エンタープライズ」より発進した第二次攻撃隊が、
| なんと空中にて鉢合わせ。零戦9機が奮戦し、F4F戦闘機6機とTBF雷撃機8機を叩き落します。
| そのまま第一次攻撃隊はアメリカ空母のいる方向に向かい、6時55分にアメリカ艦隊発見。
| 空母「エンタープライズ」はスコールの中にいた為、空母「ホーネット」に攻撃が集中します。
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6時40分：第3艦隊からの第一次攻撃隊と、「エンタープライズ」からの第二次攻撃隊が遭遇。
空中戦の結果、F4F戦闘機6機とTBF雷撃機8機を撃墜。
6時55分：第3艦隊からの第一次攻撃隊、アメリカ艦隊を発見。
7時10分：第一次攻撃隊、空母「ホーネット」に攻撃開始。
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｜ 攻撃隊同士の空中戦か。
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| 零戦神話、いまだ健在。
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| しかし、空母「ホーネット」からの反撃は凄まじく…
| 零戦7機、九九艦爆17機、九七艦攻16機が落とされてしまいました。
| 一方「ホーネット」も6発の爆弾と2発の魚雷を受け、戦闘力を完全に失います。
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｜ おおッ！ やったー！！ ……こっちの航空機もボロボロ殺られてるな。
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| この時点で、「ホーネット」は浮いてるだけのガラクタと化した。
| でもアメリカなら、すぐに回収して復活させるけどな。
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| さて、第3艦隊へ向かったアメリカの攻撃部隊のうち、第一次攻撃隊は爆撃機隊と雷撃機隊に分離。
| 雷撃機隊と第二次、第三次攻撃隊は日本空母を発見できず、たまたま見付けた重巡「筑摩」を中破させたのみ。
| しかし第一次攻撃隊の爆撃機隊は第3艦隊の空母を発見、一斉に空母「翔鶴」へ襲い掛かります。
| 4発の爆弾を受けた「翔鶴」は飛行甲板や格納庫が潰れ、火災発生。
| ボロボロにされた空母「翔鶴」に対し、空母「瑞鶴」の方はなぜか全くの無傷でした……
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7時00分：第一次攻撃隊のTBF雷撃機と第二次攻撃隊、重巡「筑摩」に攻撃開始。
7時20分：第三次攻撃隊、重巡「筑摩」に攻撃開始。「筑摩」は爆弾3発を受け中破。
7時27分：第一次攻撃隊のSBD急降下爆撃機11機、空母「翔鶴」に攻撃開始。
4発の爆弾を受け、「翔鶴」は中破。
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｜ 空母「翔鶴」と「瑞鶴」、まさに不幸&幸運姉妹だな。
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| 珊瑚海海戦に続き、またしても「翔鶴」のみが一方的にやられちまったんだ。
| こうして「翔鶴」は、「被害担当艦」というありがたくないアダ名を頂いちまった。
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| また第3艦隊から発進した第二次攻撃隊は、炎上中の空母「ホーネット」と無傷の「エンタープライズ」を発見。
| 無傷である「エンタープライズ」に急降下爆撃を食らわせ、大ダメージを負わせます。
| さらに別行動中の第二艦隊からも攻撃隊が到着し、アメリカ艦隊は波状攻撃を受けました。
| しかしアメリカ側の対空砲火も凄まじく、日本側の航空機も次々と落とされていきます。
| この時の空母「隼鷹」の奮戦振りは、まさに特筆されるものでしょう。
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7時45分：「隼鷹」から攻撃部隊（零戦12機、九九艦爆17機）発進。
8時20分：第3艦隊から発進した第二次攻撃隊、「エンタープライズ」に攻撃を開始。
9時20分：「隼鷹」からの攻撃部隊、アメリカ艦隊に攻撃開始。
戦艦「サウスダコタ」と軽巡「サンジュアン」に爆弾1発ずつ命中。
11時06分：空母「隼鷹」より第二次攻撃隊（零戦8機、九七艦攻7機）発進。
13時10分：第二次攻撃隊、空母「ホーネット」を発見。魚雷1発を命中させる。
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｜ 「隼鷹」…… 確か、商船改造型の空母だったよな。
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| 「ホーネット」は浮いているのがやっと、「エンタープライズ」もボロボロ。
| 日本側航空機も次々と落とされていくという大激戦だ。
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| さらに第3艦隊は追撃の手を緩めませんでした。空母「翔鶴」は中破しているので、戦力にはなりません。
| 無傷の空母「瑞鶴」は、第一次攻撃隊、第二次攻撃隊の帰還機を集め、第三次攻撃隊を編成。
| 「瑞鶴」から飛び立った第三次攻撃隊は、「ホーネット」に爆弾1発を食らわせます。
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11時15分：「瑞鶴」より第三次攻撃隊（零戦5機、九九艦爆2機、九七艦攻6機）が発進。
13時45分：第三次攻撃隊、空母「ホーネット」を発見。爆弾1発を命中させる。
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｜ 攻撃隊に次ぐ攻撃隊……
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| 日本側も、残された力を振り絞るようだ。
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| ダメ押しに、第2艦隊の空母「隼鷹」はまだ動く航空機を掻き集めて第三次攻撃隊を発進させます。
| 狙われたのは、やはり空母「ホーネット」。
| さらに爆弾1発を食らうに及んで、アメリカ海軍はとうとう「ホーネット」を放棄します。
| 後に「ホーネット」は、急行した日本駆逐艦2隻に魚雷をブチ込まれて沈没しました。
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13時33分：「隼鷹」より第三次攻撃隊（零戦6機、九七艦攻4機）発進。
15時10分：第三次攻撃隊、空母「ホーネット」を発見。爆弾1発を命中させる。
22時00分：駆逐艦「巻雲」、「秋雲」の魚雷攻撃で、空母「ホーネット」を撃沈。
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｜ やっと葬ったのか…
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| やっとだな。
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| こうして、南太平洋海戦は日本側の勝利に終わりました。
| アメリカ空母「ホーネット」は沈没し、「エンタープライズ」は入院。
| アメリカが太平洋で運用できる空母が、1隻も無くなってしまうというとんでもない事態になります。
| なんか正規空母の「翔鶴」や「瑞鶴」よりも、商船改造型の「隼鷹」の方が輝いていた戦いですね。
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｜ 今回は、日本が勝ったんだな…！
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| ところが… 艦自体の損害は少なかったが、航空隊は大ダメージを受けた。
| 日中戦争以来の歴戦のパイロットの多くが命を落とし、以降の戦いに影を落とす。
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| そして年が明け1943年にはガダルカナル島からの撤退を実行。日本は完全に守勢に入ります。
| 1944年6月19日、マリアナ沖海戦に望んで日本海軍は総力を結集。
| これまでの主力空母であった「翔鶴」と「瑞鶴」に、待望の新鋭空母「大鳳」も参加。
| まさに総力を振り絞った大艦隊ですが、航空機パイロットの技量はというと……
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第1機動艦隊（小澤治三郎中将）
空母「大鳳」、「翔鶴」、「瑞鶴」、「隼鷹」、「飛鷹」、「瑞鳳」、「龍鳳」、「千歳」、「千代田」
戦艦「大和」、「武蔵」、「長門」、「金剛」、「榛名」
重巡洋艦「妙高」、「羽黒」、「高雄」、「愛宕」、「摩耶」、「鳥海」、「最上」、「鈴谷」、「熊野」、「利根」、「筑摩」
軽巡洋艦「矢矧」、「能代」
駆逐艦「浅雲」、「磯風」、「浜風」、「初月」、「若月」、「秋月」、「霜月」、「満潮」、「野分」、「山雲」、「時雨」、
「秋霜」、「早霜」、「朝霜」、「岸波」、「沖波」、「玉波」、「浜波」、「藤波」、「島風」
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｜ 凄まじい大艦隊だな。
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| まあ、数だけはな。
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| そして、「海軍きっての理論家」と言われた小澤中将には秘策がありました。
| 零戦や彗星といった日本の空母機は、アメリカの空母機より航続距離が長かったんです。
| これを利用したのが、板書のアウトレンジ戦法。
| こちらの攻撃が届き、向こうの攻撃は届かない位置をキープし、一方的に敵を撃滅する戦法です。
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＊＊これがアウトレンジ戦法だ！！＊＊ ここまで飛べる
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口 口 （日本の空母機） 口 口
口 口 口 口
（日本空母部隊） （アメリカの空母機） 口 口（アメリカ空母部隊）
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ここまでしか飛べない
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｜ 素晴らしい秘策じゃないか。
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| まあ、理論通りに行けばな。
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| そして6月18日、小澤機動部隊は戦域に到達します。
| 翌日の3時30分から頻繁に索敵機を出して周囲を捜索、3時間後にサイパン島西でアメリカ艦隊を発見しました。
| 7時25分には空母「千歳」、「千代田」、「瑞鳳」から第1次攻撃隊が発進します。
| そしてアメリカ艦隊に襲い掛かりましたが、敵に与えたのはカスリ傷程度。
| 7時45分、空母「大鳳」、「翔鶴」、「瑞鶴」より第2次攻撃隊が発進するものの、こちらの被害は増えるのみでした。
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3時30分：この時刻より、合わせて43機の索敵機が発進。
6時30分：アメリカ艦隊を発見。
7時25分：「千歳」、「千代田」、「瑞鳳」より第1次攻撃隊（零戦14機、零戦爆戦43機、天山7機）が発進。
7時45分：「大鳳」、「翔鶴」、「瑞鶴」より第2次攻撃隊（零戦48機、彗星53機、天山29機）が発進。
9時35分：第1次攻撃隊、アメリカ艦隊に攻撃開始。戦艦1隻と重巡1隻を小破させる。
こちらの損害は零戦8機、零戦爆戦31機、天山2機。
10時40分：第2次攻撃隊、アメリカ艦隊に攻撃開始。戦艦1隻と空母1隻を小破させる。
こちらの損害は零戦33機、彗星43機、天山23機。
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｜ メチャクチャに被撃墜数が多いな……
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| 当然ながら、当時の小澤機動部隊に被害数を確認する手段はない。
| とにかく未帰還機が多いので、近隣の飛行場に緊急着陸していると推測してたんだ……
| 実際は、対空防御力を増したアメリカ艦隊によって落とされまくってた。
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| そして空母「大鳳」、「翔鶴」、「瑞鶴」が第2次攻撃隊を送り出した直後、敵潜水艦の襲撃を受けます。
| アメリカ潜水艦「アルバコア」の放った魚雷のうち1発が、空母「大鳳」に命中。
| しかし「大鳳」にほとんど損傷はなく、何事もなかったかのように戦闘を続行します。
| さらに第3次攻撃隊、第4次攻撃隊が出撃しますが、ただ被害が膨らむばかり。
| 10時28分に空母「大鳳」、「翔鶴」、「瑞鶴」から第5次攻撃隊が発進したものの会敵すらできませんでした。
| 空母「隼鷹」、「飛鷹」、「龍鳳」より発進した第6次攻撃隊も戦果なく、半数以上が撃墜されてます。
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8時10分：潜水艦「アルバコア」が「大鳳」に魚雷発射。1発が命中。
9時00分：「隼鷹」、「飛鷹」、「龍鳳」より第3次攻撃隊（零戦17機、零戦爆戦25機、天山7機）が発進。
12時00分：目標が見つからず、帰投。その途中でアメリカ戦闘機の迎撃に合う。
この戦闘で、零戦1機、零戦爆戦5機、天山1機が撃墜。
10時15分：「隼鷹」、「飛鷹」、「龍鳳」より第4次攻撃隊（零戦20機、九九艦爆27機、天山3機）が発進。
目標を発見できず、グァム上空でアメリカ戦闘機と戦闘。
零戦14機、九九式艦爆9機、天山3機が撃墜される。
10時28分：「大鳳」、「翔鶴」、「瑞鶴」より第5次攻撃隊（零戦4機、零戦爆戦10機、天山4機）が発進。
目標を発見できず、帰還。零戦爆戦8機、天山1機が未帰還機となる。
10時28分：「隼鷹」、「飛鷹」、「龍鳳」より第6次攻撃隊（零戦6機、彗星9機）が発進。
アメリカ艦隊を攻撃するも、戦果無し。零戦4機、彗星5機が撃墜される。
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｜ 果てしないボロボロ振り。
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| パイロットの技量の未熟さも、この時期以降は並外れてたからな。
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| そして11時20分。小澤機動部隊は、またしてもアメリカ潜水艦の接近を許してしまいました。
| こっそり忍び寄った潜水艦「カヴァラ」が、空母「翔鶴」に4発の魚雷をブチ込みます。
| 「翔鶴」は致命傷を受け、ガソリンタンクが爆発。14時10分に沈没してしまいました。
| 真珠湾以来、機動部隊の要として戦い続けた歴戦の空母の最後です。
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11時20分：潜水艦「キャヴァラ」、空母「翔鶴」に6本の魚雷を発射。うち4本が命中。
14時10分：空母「翔鶴」、乗組員830人、空母機パイロット370人と共に海中へ没する。
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｜ 沈没！？ なんか、なんともあっけない……
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| 日本の軍艦は異常なほどの攻撃特化型。
| 対潜装備を重視してなかった事のツケがこれだ。
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| そして14時32分には、旗艦である空母「大鳳」が唐突に爆発炎上を起こして沈没しました。
| 残る正規空母はもはや「瑞鶴」のみ。それでも小澤中将は諦めず、翌日も海戦を続行。
| そして19日17時35分、アメリカ空母からの大部隊が小澤機動部隊に向かって襲来します。
| 「瑞鶴」は爆弾一発を受ける軽症だったものの、空母「飛鷹」は撃沈されてしまいました。
| 余りにも悲惨な状況に、連合艦隊長官の豊田大将は作戦中止を指示。
| こうしてマリアナ沖海戦は、悪夢のような負け戦で終わります。
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14時32分：空母「大鳳」、突然の大爆発。
16時28分：空母「大鳳」沈没。乗員2000人中、生存者は約500名。
小澤中将は「艦と運命を共にする」と言い張るものの、半ば強引に引き摺り下ろされた。
4時40分：小澤機動部隊より索敵機を15機発進。
12時00分：空母「大鳳」喪失により、艦隊旗艦を空母「瑞鶴」に変更。
16時00分：アメリカ側の索敵機が、小澤機動部隊を発見。
16時30分：攻撃部隊が発進。
（内訳はF6F戦闘機85機、SB2C急降下爆撃機51機、SBD急降下爆撃機26機、TBF雷撃機54機）
17時35分：攻撃部隊、小澤機動部隊に攻撃開始。
空母「飛鷹」は航行不能、空母「瑞鶴」、「隼鷹」、「龍鳳」、「千代田」が小破。
19時32分：空母「飛鷹」、沈没。
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｜ 「翔鶴」と「大鳳」を失ったんだもんなぁ……
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| 200機以上の航空機と、そのパイロットもな。
| はっきり言って、もう日本海軍は壊滅も同然だ。
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| そして1944年10月、いよいよフィリピンにアメリカ軍が来襲。
| これに対抗し、日本海軍は捷一号作戦を発動させました。
| これは連合艦隊をすり潰す覚悟で行われた上陸阻止作戦。
| 歴戦の空母「瑞鶴」は、オトリの小澤機動部隊に組み入れられました。
| もはや生還も望めない任務、「瑞鶴」を中核とした小澤機動部隊は出撃します。
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「捷一号作戦」
１．小澤機動部隊が囮になり、敵空母部隊を輸送船団から引き離して北へ引き寄せる。
２．敵空母部隊がいなくなったレイテ湾に、栗田艦隊が突入。敵護衛艦隊と殴り合う。
３．栗田艦隊と敵護衛艦隊が争っている隙に、西村艦隊と志摩艦隊が輸送船団を撃滅。
小澤機動部隊（小澤治三郎中将）
空母「瑞鶴」、「千歳」、「千代田」、「瑞鳳」
航空戦艦「伊勢」、「日向」
軽巡洋艦「多摩」、「五十鈴」、「大淀」
駆逐艦「桑」、「槇」、「杉」、「桐」、「初月」、「若月」、「秋月」、「霜月」
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｜ 空母をオトリに使うのか……
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| 空母という重要な存在だからこそ、オトリとして有効なんだ。
| どうでもいいような旧式戦艦とかだったら、アメリカは目もくれないだろ？
| どうせ飛ばす飛行機も飛ばせるパイロットもいないんだから、空母なんぞ大きいハコだし。
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| こうして、アメリカ空母部隊を釣るべく動き出した小澤機動部隊。
| その役目は成功、25日早朝にはエンガノ沖にて100機を越える敵航空機が群がってきました。
| 小澤機動部隊の航空機は零戦がわずか18機。他は、「未熟ゆえに戦力足りえず」として降ろしてしまいます。
| この囮任務は全滅必至。パイロットのタマゴを付き合わせる訳にはいかない、と小澤中将は判断したのでしょう。
| 空母「瑞鶴」は魚雷1発と爆弾数発を食らい大ダメージ。空母「千歳」は7発もの爆弾を受けて即座に沈没。
| 他にも駆逐艦が沈没し、「瑞鳳」が小破するという損害を受けます。
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7時30分：第3艦隊の索敵機、小澤機動部隊を発見。上空待機していた第一次攻撃隊が向かう。
その内約は、戦闘機60機、急降下爆撃機65機、雷撃機55機。
8時15分：第一次攻撃隊、小澤機動部隊に攻撃開始。
空母「千歳」、駆逐艦1隻が沈没。空母「瑞鶴」が大破、空母「瑞鳳」が小破。
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｜ そりゃ、航空機のほとんどいない空母だから、タコ殴りにされて当然か……
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| 空母部隊が壊滅的な被害を受けている一方で、
| 航空戦艦「伊勢」と「日向」は神の操艦で敵の攻撃を避けまくっていた。
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| さらに、来襲した第二次攻撃隊により空母「千代田」が航行不能となります。
| また空母「瑞鶴」は送信機能を喪失し、旗艦は軽巡洋艦「大淀」となりました。
| そして13時5分、200機以上もの大航空部隊が小澤機動部隊を襲います。
| その圧倒的な攻撃力は、空母「瑞鳳」を即座に撃沈。
| 真珠湾以降の歴戦空母「瑞鶴」も、数発の命中弾を食らい致命傷を受けました。
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10時00分：第3艦隊より、第二次攻撃部隊が来襲。
その内約は、戦闘機14機、急降下爆撃機6機、雷撃機16機。
爆弾1発を受け、空母「千代田」が航行不能。
10時51分：小澤機動部隊旗艦、空母「瑞鶴」から軽巡洋艦「大淀」に変更。
旗艦変更に伴って小澤中将も「大淀」に移動し、それが彼の命を救う事となる。
13時05分：第3艦隊より、200機を超える第三次攻撃隊が来襲。
空母「瑞鶴」、魚雷7本、爆弾4発を受けて航行不能。空母「瑞鳳」、魚雷2本、爆弾4発を受けて沈没。
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｜ ああ、「瑞鶴」……
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| 数々の海戦を潜り抜けた幸運艦も、この猛攻の前ではどうしようもなかった。
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| 大火災を起こし、傾斜していく「瑞鶴」の巨体。
| 「総員甲板上がれ」の命令が下り、軍旗を降ろしながら一同は涙交じりに敬礼。
| その直後に総員退艦命令が出て、乗組員達は次々と海へ飛び込んでいきます。
| こうして午後2時14分、3年間に渡って歴戦を潜り抜けた空母「瑞鶴」は沈没。
| 艦長を初めとした士官49人、そして水兵794人が戦死。866人は救助されます。
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「皆よく聞け。本艦は既に撃つべき弾も撃ち尽くした。
エンジンも舵もストップしている。もはや思い残すことはない。
皆は最後の最後まで生き残り、御国のために戦ってくれ。
艦長は陛下からお預かりした本艦と運命を共にする。ここに総員退艦を令する」
「瑞鶴」艦長・貝塚大佐の訓示
「瑞鶴」沈没時の様子1 「瑞鶴」沈没時の様子2
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｜ 最後の写真、あんな状況でも万歳するんだな……
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| 決して気が狂った訳でも、狂信者の集団って訳でもない。
| 軍旗を降ろし、今まで共に戦い抜いた戦友「瑞鶴」への賛辞を送ってるんだよ。
| 海の男にとって、一緒に生き抜いた艦への愛着ってのは独特だからな…… 悲しい写真だ。
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| そういう訳で、開戦以来活躍し続けた「翔鶴」と「瑞鶴」は歴史から姿を消しました。
| 「瑞鶴」は、日本空母史上紛れもない殊勲艦。「翔鶴」もそれに準ずる活躍を見せています。
| この二隻を失った後の日本海軍は、もはやまともな艦隊行動はできませんでした。
| ……って事で、「翔鶴」型航空母艦の講義を終わりましょうか。
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｜ でもなんか、両方とも不遇な最期だよな。
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| 軍艦である以上、幸せな最期なんて夢想するもんじゃない。
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