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| 山川の『中国史』と、『物語中国の歴史』。
| どちらも中国の恐ろしく長い歴史を通史として扱い、それを解説しています。
| 両方ともやや教科書的な記述が拭いきれませんが、それはもう紙面の都合で仕方ないでしょう。
| 最初にこの辺を読んで、知識を整理されてはどうでしょうか。
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｜ やはり中国の歴史を、一冊にまとめるのは無理があるよな。
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| 事実関係の表面を追うのがせいぜいで、人物を掘り下げるには全然足りない。
| それでも『物語中国の歴史』あど、かなり上手にやっている方なんだけどな。
| 中国史に燦然と輝く人物達の物語を追いたいならば、次で紹介する7冊が最適だ。
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| 『中国の歴史』は、歴史小説家の陳舜臣氏が記した中国史シリーズ全7巻。
| とにかく読みやすく、面白く、まるで小説のように展開されています。
| 批判点や苦言を労している箇所もあり、妙な偏向もなく安心。
| 中国史に興味のある初心者の方には、ぜひオススメですね。
| まさに、物語中国の歴史といったところでしょうか。
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｜ この著者って、歴史学者じゃなく歴史小説家だよな？
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| だからこそ、書き口が非常に優れた通史本に仕上がっているんだ。
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| 『中国の歴史』は、実はまだ1巻しか読んでいないのですが……
| 最新の研究成果が反映されており、非常に良い感じですね。
| 中国の概説書を求めるなら、このシリーズで決まりなんじゃないでしょうか。
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｜ 少々、難解な感じでもあるけど……
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| とは言え、決して初心者を突き放してはいない。
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| 山川の世界歴史大系より、『中国史』です。
| 趣味の世界史クラスでは、この辺がトップクラスに詳しいでしょう。
| これよりも深く追求したいなら、もはや学術書に手を出すしかないでしょうね。
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｜ 難しそうだし、値段も高いな……
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| まあ、既存の概説書に満足できなくなったら手を出すレベルだ。
| これですら我慢できなくなったら、もう専門の領域だな。
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| 『そうだったのか！ 中国』は、とても優良な現代中国入門書と言えるでしょう。
| 非常に初歩的なところから解説が始まっていながら、陳腐でも子供騙しでもない内容は流石の一言。
| ぜひ一押ししたいシリーズであり、私のオススメでもあります。
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｜ これはまあ……題名からして初心者向けだな。
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| 題名から予想してしまいそうなほどチープな内容では決してないから、
| ある程度の知識を持ってると自負してる人でも、ぜひ手にとってみるといい。
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| 『アジア史論』は、宮崎御大の記した極めて価値の高い本。
| 宮崎史観がぎゅっと凝縮した論考集であり、アジアを語る上では避けては通れません。
| 壮大なスケールで歴史を語り、なおかつ読んでいて面白い。
| オススメ度も最高潮の、極めて価値の高い一冊です。
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｜ 宮崎御大って、有名な人？
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| 東洋史の権威、極めてファンは多い。
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| 『アジア史概説』は、日本・中国・インド・中東の歴史を眺めた解説書。
| これはもはや、アジア史を知る上で絶対に読むべき大著となっていますね。
| いくつもの地域が連関して歴史を織りなす、それがよく分かる良書です。
| アジア史を学んでいる人なら、ここで紹介せずとも出会う一冊でしょう。
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｜ つまりは、専門書なの？
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| 簡単な本ではないが、難解に書かれているわけではない。
| 単に興味ある程度の人でも、手にとって決して損はないぞ。
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| 『論語』は孔子の言論集のようなものであり、中国的なモノの考え方の理解には必要でしょう。
| 決して難解ではなく、むしろ道徳集とも言えるもの。
| ここら辺の思想が、中国における為政者の考え方の下敷きになっていますね。
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｜ ふむ、古典か。
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| 孔子の教えとして読むもよし、中国思想の理解として読むもよし。
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| 『宦官』と『科挙』は、他国にはあまり例のない中国独特のシステムを解説した本。
| それぞれのシステムがどのように生まれ、どのように歴史に関わってきたか……
| その功罪の評価も含めて論じられています。
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｜ なんか難解でつまらなそうだけど……
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| 『科挙』を記したのは、あの宮崎御大。
| 裏話もてんこ盛りで、非常に面白い一般向け書籍となっている。
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| 『中国の大盗賊』は、中国における盗賊を扱った本――かというと、少し違います。
| 天下を盗んだ、盗もうとしたスケールの大きな大盗賊達にスポットを当てた一冊です。
| 漢の劉邦、明の朱元障、明末の李自成、太平天国の洪秀全、そして中華共産党の毛沢東。
| あまりイデオロギー的なことで狂わず、肩の力を抜いて楽しんで貰いたい一冊ですね。
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｜ 共産党絡みか、レビューがアレなことになってるな。
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| amazonレビューは……ほら、あれだ。あんま気にするな。
| 政治が絡むと、ろくなことにならんな。
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| 『中国傑物伝』と『中国畸人伝』は、歴史小説家である陳舜臣が記した伝記集。
| 張良、曹操、王安石、孔融などなど……傑物と畸人合わせて24名。
| 個性的な傑物や、個性が爆発したアレな人々の人生が面白く語られています。
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｜ これは、肩肘張らずに読めそうだな。
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| 難解ではなく、語り口もソフト。中国の英雄やアレな人に興味がある人はぜひおすすめ。
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| 『三国志 きらめく群像』は、史実での三国志における英雄達にスポットを当てた一冊です。
| 要は三国志のメインキャラ解説書なんですが、正史である「三国志」に準拠しているんですね。
| 人物ごとに章立てられており、内容もエッセイ的で非常に軽く読めます。
| 『水滸伝の世界』も、同様のスタンスで書かれた解説書です。
| 実に面白い本であり、類書の中でもオススメ度は高いですね。
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｜ むむむ……
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| なにがむむむだ。
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| 『隋の煬帝』は、宮崎市定氏の著した一冊。
| 暴君で名高い煬帝にスポットを当て、どういう人物だったかを明快に解説しています。
| さすが氏の作品だけあり、実に読ませる面白い本ですね。
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｜ 難しそう……
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| ところか決して難しくなく、それでいて高品質なのが宮崎市定氏。
| そこにシビれるー！ あこがれるー！
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| 『大唐帝国』は中国における中世を扱った一冊であり、その筆は唐のみにとどまりません。
| 三国時代から始まり、晋、五胡十六国、隋を経て唐に至る――そのプロセスを解説しています。
| 単なる通史にとどまらない、含蓄溢れる解説は素晴らしいの一言ですね。
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｜ なんとゴージャス！
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| そこにシビれるー！ あこがれるー！
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| 『大清帝国』は、康煕、雍正、乾隆という傑物三皇帝の治世を軸に展開された解説書。
| 清は色々な意味で独特な王朝であり、マニアにはそそられるものがありますね。
| この本は切り口も優しく、入門にも最適だと思われます。
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｜ ふむ、入門者にもぴったりか。
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| なおスポットを当てているのは栄えた時期だけで、傾いてからの時期は軽く流している。
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| 『紫禁城史話』は、清の歴代皇帝について順を追って記された一冊。
| 意外に名君が多かった清の勃興と、その斜陽――それが丁寧に解説されています。
| 紫禁城そのものに対する解説書ではないので注意が必要です。
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｜ 建物の歴史じゃないんだな。
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| 紫禁城にて政治を行った、皇帝達の物語。
| どっちかと言えば初心者向きなので、清に興味がある人はぜひ。
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| 『紫禁城の栄光』は、明と清の歩みを概説した通史。
| 満州やモンゴル、チベットなど周辺との結び付きを視野に入れ、深く論じた一冊です。
| 初心者にとっては少々難解かもしれませんね。
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｜ うぬぅ、難しいのか？
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| 高校世界史レベルくらいは押さえておきたいな。
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| 『雍正帝』は、宮崎御大が記した清朝五代皇帝の人物伝。
| やはり御大の筆だけあって面白く、このユーモラスな人物を書ききっています。
| 過労死ではないかと疑われるほどひたすらに働いた皇帝の生涯、十分に堪能して下さい。
| つまらない伝記の類だと思って油断していると、腰抜かしますよ。
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｜ 過労死するほど働いたんだ……
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| それも、とんでもないやり手の人物だった。
| とにかく面白いエピソードも多く、中国に興味ない人でも読んでほしい。
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| 『林則徐』は、アヘン戦争においてイギリスに抗した名官僚にスポットを当てた一冊です。
| 彼の人生のみではなくアヘン戦争や、それに準ずる社会情勢をも描いていますね。
| この時代、清がどういう状況だったのか良く分かります。
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｜ よく知らない人だ。凄い人なの？
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| 優れた能力を持ち、かつ国を思う名官僚。
| そういう人物が腐敗した王朝に現れると、たいてい報われない結果になる。
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| 『西太后』は、悪女として有名な清朝末の西太后に焦点を当てた一冊です。
| 果たして、本当に彼女は悪女だったのか――まあ、褒められた女性でなかったことは確かだったんですが。
| それでも、単に太后という立場で専横を振るっただけの、不相応な存在だったのか――
| 西太后という一世を風靡した人間の、その人生を追った面白い一冊です。
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｜ なかなかに読みやすいな。
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| 西太后個人だけではなく、清朝末期の事情も良く分かる。
| なかなかオススメの一冊だ。
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| 『毛沢東の私生活』は、まさに衝撃の書。
| 中華人民共和国の「赤い皇帝」の主治医が記した、私生活にとどまらない多面的な著述。
| そして著者はこの作品の出版から三ヶ月後、シカゴの自宅にて死体で発見されました。
| 「もし私が殺されてもこの本は生きつづける」――事実上の毛沢東批判本である本作。
| あの時代の暗黒を解き明かした本として、読んでみるのはいかがでしょう。
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｜ 単なる、私生活の暴露本じゃないんだな。
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| 政治のかなり深いところまで踏み込んだ、まさに秀作だ。
| なお、中国では出版が禁止されている。
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| 『中国はいかにチベットを侵略したか』は、ドキュメンタリー風の一冊。
| 色々と話題のチベットで、何が起きたかを見てみませんか？
| まあ、あんまり煽るつもりはありませんが……
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｜ チベット。
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| って言うか……いつの間にか、レビューが一気に増えてるな。
| 買った時は、あんまり売れてもいなさそうな本だったのに。
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| 韓国に関しては、以下の本が参考になるでしょう。
| 山川の『朝鮮史』は、例によって堅実かつ優良な概説書。
| 他の本も初心者向けであり、決して難解ではないので基礎の習得に最適です。
| たぶん多くの人が知らない、かなりハードな韓国の歩み。
| 過去から現在までの韓国事情と、彼らが向き合わなければならない諸問題が見えてきます。
| 韓国問題を理解したいのなら、そこらの変な本よりまずこれを。
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｜ 朝鮮関係の本は、読むのに注意がいるよなぁ。
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| ここで紹介してる以上、妙な偏向はないと察してくれ。右にも左にもな。
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| 『北朝鮮五十年史』は、北朝鮮という異形の国家の歴史を記した大作。
| 朝鮮戦争に関してもかなり紙数が割かれており、あの国家の歩みが良く分かります。
| いきなり読むのは難解かも知れず、そこそこの基礎知識は必要。
| 朝鮮戦争や韓国現代史、中国現代史の入門本をあらかじめ読んでおきましょう。
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｜ 北朝鮮の通史か……
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| この本はかなり突っ込んだところまで書かれており、韓国でも話題になった。
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