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| 山川の『アメリカ史』と『カナダ史』、そして『物語アメリカの歴史』。
| 山川の二冊はやはり教科書的な特色が拭いきれませんが、やはり基礎の習得という意味では最適です。
| 『物語アメリカの歴史』は、あの国の歩みを非常に興味深く著述していますね。
| この辺を最初に手にとって、アメリカへの理解を深めてみてはいかがでしょうか。
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｜ 歴史は浅いんだな……
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| 浅いが濃密だぞ。
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| モリソンの『アメリカの歴史』。アメリカの通史を読みたいなら、これしかないと言われるほどの決定版。
| アメリカの歩んできた道を、政治・軍事・経済・人物等、多角的かつ極めて深い視点で解説しています。
| それでいて決して難解というわけでもなく、非常に丁寧な解説は初心者にもありがたいもの。
| またモリソンは軍事に対して非常に造詣が深く、独立戦争や南北戦争の経緯や経過も詳細。
| これらの戦争が知りたければ、下手な専門書よりこの本の方が良いほど。
| 基礎的な知識を得た上でこの本を読めば、さらに知識が深まります。
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｜ そんなに良い本なのか。
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| モリソンは、太平洋戦争の米海軍公式戦史をも手掛けた有名な人物だ。
| なお扱っている時代は、独立戦争からケネディの死まで。
| 書かれた時期が昔なので、最近のアメリカ史まではカバーしきれていない。
| だからといって、この本の価値は全く落ちないがな。
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| 山川の世界歴史大系より、『アメリカ史』です。
| 趣味の世界史クラスでは、この辺がトップクラスに詳しいでしょう。
| これよりも深く追求したいなら、もはや学術書に手を出すしかないでしょうね。
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｜ 難しそうだし、値段も高いな……
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| まあ、既存の概説書に満足できなくなったら手を出すレベルだ。
| これですら我慢できなくなったら、もう専門の領域だな。
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| 『そうだったのか！ アメリカ』は、とても優良な現代アメリカ入門書と言えるでしょう。
| 非常に初歩的なところから解説が始まっていながら、陳腐でも子供騙しでもない内容は流石の一言。
| ぜひ一押ししたいシリーズであり、私のオススメでもあります。
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｜ これはまあ……題名からして初心者向けだな。
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| 題名から予想してしまいそうなほどチープな内容では決してないから、
| ある程度の知識を持ってると自負してる人でも、ぜひ手にとってみるといい。
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| 『アメリカ史』は、アンドレ・モロワの傑作。
| かなり古い本ですが、大統領を中心に語られる歴史に流れは非常に分かり易いです。
| 特に昨今の歴史解説書は社会史的な見方が流行っているため、素人には分かり難いの一言。
| こういうクラシカルな解説書の方が、かえって分かり易いという結果になっていますね。
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｜ 初心者向け、かなぁ？
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| 文体は固いが、内容は非常に良くできている。
| これを入門本にしてもいいくらいだ、文体の硬さに耐えられるならな。
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| 『アメリカの20世紀』は、その名の通り20世紀におけるアメリカの歴史を追った本。
| 主に文化・社会史的な観点から記されており、あの国における物の考え方などが伺えます。
| ただし外交・政治・軍事に関する言及は最低限であり、ほとんど触れられていないことに注意。
| 黒人差別、貧富の差、革新、大衆社会……そんな観点から送られる20世紀アメリカ史ですね。
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｜ 外交や政治はあんまり触れられていないんだな。
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| そう言う意味では、アメリカ史の概説書とも異なる。
| 次に紹介している『アメリカ外交』と合わせて読めば、足りない点を相互補完できるぞ。
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| 『アメリカ外交』は、アメリカの外交からアメリカ観といったところまで詳細に論じた本。
| アメリカ帝国主義とかブッシュ叩きとか、そういう感情論に堕することなく論じている素晴らしい一冊です。
| アメリカがこれまで行ってきた対外政策を踏まえながら、展開される重厚な論旨は見事！
| ただし、お手軽に読むにはちょっと難解かもしれません。
| じっくり腰を据えてかかる必要がありますが、その分得られるものも大きいでしょう。
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｜ アメリカ本って、単なる感情的な文句が並んでるのが多いからなぁ。
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| そういうのとは一線を画する優良本だ。
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| 『アメリカ大統領を読む事典』は、歴代アメリカ大統領のデータブック。
| 様々な情報から、主な業績、面白い逸話などが収録されています。
| 初代のワシントンからクリントンまで網羅され、ホワイトハウスの裏話などに関しても記述。
| 二大政党の詳細など、文庫という体裁ながら驚くほど情報量は多いです。
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｜ 副読本として良さそうだな。
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| エピソードなども面白く、読み物としても優れていたりする。
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| 『南北戦争 49の作戦図で読む詳細戦記』……これは、題名そのままの内容です。
| 政治的なことには余り触れていませんが、様々な戦闘の経過をしっかり解説。
| 人物や戦術にもスポットを当てた、極めて有益な一冊ですね。
| 上で紹介した『アメリカの歴史』の副読本としても最適、詳細な地図が役に立ちます。
| 研究者でもない限りは、『アメリカの歴史』との組み合わせで知識はばっちりでしょう。
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｜ でもこれ……絶版じゃない？
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| たまに売ってるぞ。思いっきり高騰してるけど。
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| 『ハル回顧録』は、日米開戦時の国務長官コーデル・ハルの回顧録。
| 当事者の目というのは、時代というものを敏感に照らしてくれますね。
| アメリカ側の視点を知るためにも、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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｜ ハル・ノートの人か。
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| 日本側や、アメリカの他の資料とも比較したいところだな。
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| 『13日間―キューバ危機回顧録』は、世界が最も核戦争に近付いた期間を描いたものです。
| あのキューバ危機を、その当事者であるケネディの弟が記した回顧録。
| ケネディの弟自身も側近だったので、非常に中枢に近い位置にいたんですよ。
| 一歩間違えれば、人類が滅びてもおかしくないほどの核戦争が起きていた――
| そんなギリギリの瀬戸際を、なんとか回避した決断に驚嘆です。
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｜ よく知らないんだ、この事件。
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| 映画にもなったな。
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| 「二つのアメリカの世界戦略」……
| アメリカの共和党と民主党の政策が、いかに日本に関わってきたかを述べた一冊。
| ちょっと論調が偏ってる気もしますが、まあ読んで損はないでしょう。
| アメリカってのは決して一枚岩ではなく、アメリカの意志や共通見解なんてものも存在しません。
| 「アメリカ」なんて人格が存在してるわけではなく、動かしているのは人であり政党なんです。
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｜ 国家に人格などない、か――どの国もそうなんだけど、忘れがちになるよな。
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| 特にアメリカなんて、与党の意志で政策がコロコロ変わるんだ。
| 最もアメリカと関係の深い日本ならば、あっちの政党のことくらい知っておくべき。
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| 『アメリカ外交50年』は、1900年〜1950年までのアメリカ外交政策を論じた本。
| アメリカ国務省政策企画室長であったジョージ・F・ケナンが、アメリカ外交を批判していますね。
| そこらに溢れているお手軽かつ感情的な反米本とは全くレベルの異なる一冊。
| アメリカという国家を理解するためにも是非読んでおくべきでしょう。
| やはり、歴史の背景にある程度通じていないと読むのは困難かもしれませんが。
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｜ アメリカの重臣だった人の著作なんだな。
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| ソ連「封じ込め政策」も、この本で子細に述べている。
| アメリカ外交、そして冷戦の理解には欠かせない一冊だ。
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| 山川の『ラテン・アメリカ史』と、『物語ラテンアメリカの歴史』、『物語 メキシコの歴史』。
| ほとんどスポットの当たらない南米地域を、優しく解きほぐした通史ですね。
| 特に『物語ラテンアメリカの歴史』は評価が高く、ヨーロッパとの関連性も踏まえて語られます。
| 麻薬とコーヒーぐらいしかイメージのないそこの貴方、ぜひ読んでみて下さい。
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｜ あと、サッカーもあるぞ。
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| シンイチ……
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| 『ラテン・アメリカ史』は、あまりスポットの当たらないラテン・アメリカ通史を概説した一冊。
| けっこう古い本ではありますが、この地域に興味がある人は必見です。
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｜ ラテン・アメリカは、全く知らないな……
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| ラテンアメリカではラテン語が話されています――ダン・クェール。
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| 『古代アステカ王国』、『インカ帝国探検記』は、南米に栄えた文明を解説した本。
| あまり楽しそうな内容ではないと思われがちですが、読み物として非常に面白い内容となっております。
| 野蛮とか未開文明とか、そして逆に白人がもたらした惨劇とか、そういうイメージには容易に与していません。
| ここらへんの南米文明を詳しく知りたいなら、導入に最適でしょう。
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｜ 実にドラマティックだな。
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| 退屈そうな題材を、これだけ面白く書けるなんて……
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