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    | |  | ト、トェェェェェェイ::::::/\          /   :/  /
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| うらー! シャバの空気はうまいのら。
| さっそく、帝政ロシア〜ソ連における戦車開発に関して講義するのら。
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    | お前も、シベリアから帰ってきたんだな……
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         | うわぁ、酒臭い。
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| ……と言っても、帝政ロシアは戦車を開発していないのら。
| 第一次世界大戦開戦直後にいくつか戦闘車両の計画があったけど、採用された例は皆無。
| 機械的に問題があったり、そもそも設計に無理があったり……そうこうしているうちにロシア革命。
| こうして1917年に帝政ロシアは崩壊し、第一次世界大戦どころじゃなくなってしまいましたのら。
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    | これでソビエトは、第一次世界大戦から抜けたんだよな。
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         | そして、各国から一斉に殴られるハメになる。
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| ロシア革命にしたがって帝政ロシア軍も解体、その後身としてソ連軍が誕生するのれす。
| ロシア軍時代の兵器や軍人の多くがソ連軍にそのまま編入されたのですが、そこに戦車はなっしんぐ。
| 第一次世界大戦で早々にリタイアしたソ連は、この種の兵器に無縁だったんれすね。
| そして1917年、列強はソ連に対して軍を派遣。
| この各国による派遣部隊にも、当然ながら戦車があったんらよ。うぃー!
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    | なんと。
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         | この時のソ連軍は、一国も早く他国の技術に追い付こうと必死だった。
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| 1919年1月にはフランスが、15両のルノーFTを携えてオデッサに侵攻。
| この際の戦闘で、ソ連は1両のルノーFTを無傷で捕獲することに成功したのら。
| こうして1両のルノーFTがモスクワに送られ、主席レーニンの元へ。
| これを目にしたレーニンは、西欧が造り上げた最新式の機械兵器に興味津々。
| 「ソ連の技術で、この車両をコピーせよ」という命令が下ったのれす。
| こうしてソ連において、他国戦車のコピーという戦車開発の第一歩が踏み出されたのら。
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    | おいっす!
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         | なおこの際のルノーFTは、1919年の軍事パレードでの行進にも参加する。
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| さらに4月には、イギリスがMk.V戦車57両とMk.A中戦車17両をもって進撃!!
| こういった外国軍との戦いを経て、ソ連軍は敵戦車を次々と捕獲。
| ついには、捕獲戦車15両からなるソ連軍初の戦車部隊、第七戦車隊が編制されたのら。
| こうして国内反乱軍や日本軍との実戦を経験し、戦車運用の経験を深めていったのらりひょん。
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    | 最初は、捕獲した戦車を用いてたんだな。
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         | まあ、ごく初期だけだけどな。
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| その一方で、
ルノーFTをコピーした戦車も同時期には完成していました。
| これがソ連初の戦車、M17。資料によってはKSとも呼ばれています。
| これは試験的に15両が生産され、「自由の戦士、同志レーニン戦車」というステキなアダ名が付けられました。
| そして、このM17はソ連国内における内戦で実戦投入されています。
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      ミ   ★      .゙ミ ・M17軽戦車(KS)
      ミ;======゙ミ  フランスのルノーFTをコピーした、ソ連初の戦車。
     ,/ ● L_/    'i,  37mm戦車砲を備え、性能や外見はほぼルノーFTと同一。
    /     l ,/  ●   i  ただし、機関銃が追加搭載されている。
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    | それで、凄かったのか? ん……?
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         | コピー品なんだから、ルノーFTとほぼ変わらない。
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| さらにソ連はM17を製造した経験を踏まえ、発展型のT-18(資料によってはMS-1とも)を完成させました。
| これはM17のエンジンを強化させた戦車で、機動性が格段に上昇していたのれす。
| その性能はソ連にとって満足いくもので、1928年から1931年までに960両が生産されました。
| このT-18を大型化して、45mm砲を搭載した新型中戦車の開発計画もありましたが……
| 機械的問題が多発して、このT-12中戦車は1930年に計画中止されてしまったのら。
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      ミ   ★      .゙ミ ・T-18軽戦車(MS-1)
      ミ;======゙ミ  ソ連が完成させた初のオリジナル戦車で、M17の発展型。
     ,/ ● L_/    'i,  武装や装甲はM17と同等だが、エンジンが強化され機動性が上昇している。
    /     l ,/  ●   i  960両が生産され、1920年代末〜30年代初期のソ連軍主力戦車となった。
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    | おお、ついにオリジナルの戦車を開発したのか!!
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         | 実質は、ルノーFT+αっていう程度だったんだけどな。
         | 単にルノーFTのコピー品って解説されてる場合も多い。
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| さらに小型戦車として、T-17という一人乗りの豆戦車も完成させました。
| これはT-18に随伴して行動するという意図がありましたが、武装も装甲も極めて貧弱。
| 生産数も少なく、結局は実験的運用の枠を出ませんれしたね。
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      ミ   ★      .゙ミ ・T-17豆戦車
      ミ;======゙ミ  ソ連が完成させた一人乗りの豆戦車。
     ,/ ● L_/    'i,  その性能は極めて低く、生産数も多くない。
    /     l ,/  ●   i
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    | 豆戦車……軽戦車よりさらにちっこい戦車か。
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         | この時代、各国で流行してたんだよ。
         | 世界中で軍事費が削られていく中、豆戦車は安価だったからな。
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| 続いてソ連はT-18の後継として様々な戦車の開発に乗り出すんですが、そのどれもが不採用。
| 唯一生産に踏み切られたT-24は、T-12の後継とも呼べる存在でしたが……
| これも機械的欠陥が数多く、使い物にならない有様。
| まだまだ、ソ連の戦車開発技術は未成熟であることを露呈してしまったのら。
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      ミ   ★      .゙ミ  ・T-19/T-20:2人乗り軽戦車、エンジントラブル多発により不採用。
      ミ;======゙ミ  ・T-21:大型の軽戦車、不採用。
     ,/ ● L_/    'i,  ・T-23:2人乗り豆戦車、不採用。
    /     l ,/  ●   i  ・T-24:大型の軽戦車、25両のみ生産。
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    | ぬおっ、すべからくメタメタだな。
    \____                           ∧
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         | こうしてソ連は、戦車開発についての戦略を練り直すことになるんだ。
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/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| こうして1920年代末の時期、ソ連は自国の戦車技術が後れていることを痛感しました。
| そこで1929年、ソ連は各国から様々な優良戦車を買い集め、自国に次々と採用していくのれす。
| イギリスのカーデン・ロイド豆戦車、ヴィッカース6トン戦車、アメリカのクリスティー戦車……
| 一世を風靡したこれらの名戦車をソ連は買い取り、時にはライセンス権まで獲得し、自国向けに生産。
| 他国の優良戦車を自国で生産していくことで、ひいては戦車開発・生産技術を会得していこうということれすね。
| こうしてソ連は、着実に技術を身につけていくことになるのらよ。うぇへっへっへ。
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      ミ            ゙ミ
      ミ   ★      .゙ミ   カーデン・ロイド豆戦車(イギリス)
      ミ;======゙ミ    →T-27豆戦車、T-37/T-38水陸両用戦車に発展
     ,/ ● L_/    'i,    ヴィッカース6トン戦車(イギリス)
    /     l ,/  ●   i    →T-26軽戦車系統に発展
  ,-、'i      しii     丿   クリスティー戦車(アメリカ)
  ||`:、\     'ii   __,/     →BT-2/BT-5/BT-6快速戦車に発展
  / 'i、 ̄~~     ij  乙__,-、                  (・) |ヽ
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  | ッカ| i'        'l  / ヽ  ∇     (゚Д゚,,)     /_ V/レ'
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   ~^''!,   ,_      !_ | ッカ| |□|  √ ̄ (___ノ √ ̄ (___ノ〜
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    | フランス戦車の姿が見えない……あっ、
ルノーFTがあったか。
    \____                           ∧
         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         | こうして見ると、各国の優良戦車を購入して検討したことが伺えるな。
         \_____________________________


/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ではここで、外国から輸入した三種類の戦車がどうソ連に影響を与えたかを見ていきまっしょい。
| まずは、世界中で大ブームを巻き起こしたカーデン・ロイド豆戦車。
| これは軽戦車よりもさらに小型・軽量な戦車で、値段も非常に安く、すぐに数が揃えられると各国で評判に。
| 実際はひ弱すぎて、戦場では何の役にも立たなかったんですが――この時期、世界で流行します。
| ソ連もさっそく、イギリスからカーデン・ロイド豆戦車を偵察用の戦車として購入。
| ほんのわずかな改良を施した上で、T-27豆戦車として生産されることになりました。
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      ミ            ゙ミ
      ミ            ゙ミ ・T-27豆戦車
      ミ   ★      .゙ミ  イギリスのカーデン・ロイド豆戦車を購入し、ソ連でコピー生産された偵察戦車。
      ミ;======゙ミ  1931年から1933年まで、2540両が生産されている。
     ,/ ● L_/    'i,  武装は7.62mm機関銃1挺のみで装甲も非常に薄く、偵察用途ですら貧弱。
    /     l ,/  ●   i  独ソ戦時にも残存していたが、ほとんどは砲の牽引車両として用いられた。
  ,-、'i      しii     丿
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写真
  / 'i、 ̄~~     ij  乙__,-、                  (・) |ヽ
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    | 2540両って……随分といっぱい造ったな。
    \____                           ∧
         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         | このT-27豆戦車は戦車部隊用じゃなく、歩兵部隊や騎兵部隊に配備されたんだ。
         | そして実際は、訓練用や牽引用として使われたんだけどな。
         \__________________________________


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| こうしてソ連軍はT-27豆戦車を運用してみたんですが、そこで大きな問題が発覚!!
| ソ連の大地は沼や湿地が非常に多く、これらの戦車がまともに走れなくなるという事態が続発すてんれす。
| こりゃいかんということで、開発が検討され始めたのが水陸両用戦車。
| 陸を走れるのは当たり前、そのまま沼地も湿地も河もぷかぷか〜と走ることができるスグレモノ。
| しかしまだまだゼロから開発する能力はないので、イギリスからA4E11水陸両用戦車を購入。
| これをコピー生産(T-33)し、さらに自国向けの改良を施したのがT-37水陸両用戦車れす。
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      ミ            ゙ミ
      ミ            ゙ミ ・T-37水陸両用戦車
      ミ            ゙ミ   イギリスのカーデン・ロイド水陸両用戦車を改良したソ連製の戦車。
      ミ   ★      .゙ミ  主武装は7.62mm機関銃1挺のみで、浮力があり水上装甲が可能。
      ミ;======゙ミ  1933年から1936年までに約1200両が完成し、偵察戦車として実戦投入されている。
     ,/ ● L_/    'i,  ノモンハン戦においては、日本軍相手にその渡河性能を見せ付けた。
    /     l ,/  ●   i  さらにフィンランド戦をくぐり抜け、独ソ戦の初期にも姿が見られる。
  ,-、'i      しii     丿
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写真
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    | 板書が長くなったからって、帽子まで膨らませるなよ……
    \____                           ∧
         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         | このT-37の前身としてT-41という水陸両用戦車もあるが、これは不採用になった。
         | その失敗を踏まえて、T-37を完成させたんだ。
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| そんなT-37水陸両用戦車ですが、さらなる高性能が追求されますぃた。
| 水上走行をより安定化させ、さらに操縦性や機動力を向上。
| こうして1936年に完成したのが、T-38水陸両用戦車でした。
| 走行性能はかなり上昇したものの、武装や装甲はT-37とほとんど変わってません。
| このT-37T-38はフィンランド戦を経験し、十数両がフィンランド軍に捕獲されてしまうということも。
| また独ソ戦初期にも姿を見せましたが、さすがにこの種の軽戦車は活躍が見込めませんでした。
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      ミ            ゙ミ
      ミ   ★      .゙ミ ・T-38水陸両用戦車
      ミ;======゙ミ  T-37をベースに改造を施し、BTシリーズの足回りを適用した偵察戦車。
     ,/ ● L_/    'i,  陸上・水上走行の性能はT-37を上回るものの、武装や装甲に変化はない。
    /     l ,/  ●   i  1937年から1939年までに約1300両が完成し、偵察戦車として実戦投入されている。
  ,-、'i      しii     丿  フィンランド戦をくぐり抜け、独ソ戦の初期にも姿が見られた。
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    | 1941年か……この時期に主武装が機関銃ってのは、どうにもならんわなぁ。
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         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         | 1939年には発展型の
T-40水陸両用戦車が完成するわけだが、これは後の講義で。
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| さて、ここでソ連が1920年代末に購入した三種類の戦車の話に戻りましょう。
| その内の一つであるヴィッカース6トン戦車は、非常に優れた性能を持った軽戦車れした。
| ソ連は自国で開発していた軽戦車と、この6トン戦車を比較しましたが、性能面で完敗。
| そこで1930年、この6トン戦車をラ国(ライセンス生産)し、T-26軽戦車という名前を与えます。
| このT-26は1930年代を代表するソ連戦車となり、独ソ戦開始時期の主力戦車でもありました。
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      ミ            ゙ミ
      ミ   ★      .゙ミ ・T-26軽戦車
      ミ;======゙ミ  ヴィッカース6トン戦車をソ連がライセンス生産した車両。
     ,/ ● L_/    'i,  1931年から1939年までに12000両もの数が生産された。
    /     l ,/  ●   i  生産時期によって基本的には四種類に分けられる。
  ,-、'i      しii     丿  登場当初は非常に強力な戦車だったが、独ソ戦の頃には旧式化していた。
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    | い、12000両……?
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         | 戦前にここまで大量生産された戦車は、世界でもT-26のみ。
         | まさに、統制経済の強みだな。
         \_________________________


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| このT-26ですが、生産時期によってかなり設計に差があります。
| 1931年型(T-26A)はプロトタイプで、最初に生産されたタイプれすね。
| 主砲の37mm戦車砲と7.62mm機関銃が、砲塔部分左右に並ぶという奇妙な外見をしていました。
| 1933年型(T-26B)はそれが改善されて単一砲塔に、BT-5と同一の45mm戦車砲となっています。
| そして1937年型(T-26S)は、砲塔部分に傾斜装甲を採用した先進的なタイプ。
| 最終型の1939年型(これもT-26S)は、車体にも傾斜装甲を採用し、いっそうの洗練を見せていらら。
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      ミ            ゙ミ
      ミ   ★      .゙ミ T-26軽戦車(T-26S)
      ミ;======゙ミ ・全長:4.62m  ・全幅:2.45m  ・全高:2.33m  ・重量:10.3t  ・乗員:3名
     ,/ ● L_/    'i, ・最大出力:90hp  ・最大速度:30km/h  ・行動距離:240km  ・装甲厚:6〜15mm
    /     l ,/  ●   i ・エンジン:GAZ T-26(水平対向8気筒空冷ガソリン)
    'i      しii        i ・武装:46口径45mm戦車砲M1938×1、7.62mm機関銃DT×2
    'i.       ii        i
  ,-、'i.       ii     丿 
写真 写真
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    | 帽子のことで文句言ったのは謝るよ。だから、顔を膨らまさないでくれよ。
    \____                           ∧
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         | あと、T-26Aの指揮官タイプをT-26Uと呼ぶ。
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| このT-26、出現当時は極めて強力な軽戦車でした。
| ノモンハン事件の際は、極東ソ連軍の主力となって日本軍を叩きのめしていますね。
| またスペイン内戦でも活躍し、ドイツのI号戦車をものともしない強靱さを見せ付けました。
| しかしフィンランド戦ではボコボコにされ、装甲の貧弱さを露呈してしまいます。
| ただちにT-26には追加装甲が取り付けられ、後の戦車開発の戦訓にもなりました。
| 独ソ戦初期のソ連主力戦車もT-26だったんですが、いいようにボコボコにされてます。
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      ミ   ★      .゙ミ
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    | やっぱ、ソ連戦車も装甲に難があったんだな。
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         | ドイツ戦車の時も言ったけど、薄めの戦車装甲で満足してたのは世界共通だ。
         | むしろ、想定外に対戦車砲などの威力が強力だったんだよ。
         | ほとんどの国が、初めての戦車実戦で自国戦車の装甲の薄さを痛感してる。
         \________________________________


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| このT-26の後継として、T-46軽戦車が計画されたのら。
| T-46は、後に解説するBTシリーズの技術を応用した戦車でほんの数両のみが生産されたのらけれど……
| しかしT-26に比べてそう優れた戦車とも言えず、あっさりとボツリヌス。
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      ミ            ゙ミ
      ミ   ★      .゙ミ ・T-46軽戦車
      ミ;======゙ミ  T-26の後継として開発が検討された。
     ,/ ● L_/    'i,  しかしT-26とほとんど変わらない性能だったため、生産は中止に。
    /     l ,/  ●   i
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    | じゃあ、T-26の後継は造られなかったのか?
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         | 
T-50ってのがあるんだが……詳しくは次の講義な。
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| さて、またしてもソ連が1920年代末に購入した三種類の戦車の話に戻りましょう。
| その内の一つであるクリスティー戦車は、抜群の高速性能を秘めた軽戦車れした。
| この戦車はキャタピラ走行だけではなく、車輪のみでも走行できるというシステムが採用されてたんです。
| つまり、キャタピラを外しても走れるという便利な戦車れすね。
| この高スピードに魅せられたソ連軍は、ただちに騎兵戦車としてライセンス生産が決定。
| ソ連製の砲塔を搭載するという改良が施され、BT-2快速戦車として生産が始まれり。
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      ミ   ★      .゙ミ ・BT-2快速戦車
      ミ;======゙ミ  クリスティー戦車をソ連がライセンス生産した車両。
     ,/ ● L_/    'i,  37mm砲を備え、非常に優れた速度性能を誇る。
    /     l ,/  ●   i  1932年中に396両が生産され、BTシリーズの基礎となった。
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    | キャタピラ外して走るって……何かメリットでもあるの?
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         | 車輪走行だと、路上でのみ時速70キロ以上で走ることが出来る。
         | 不整地だと車輪装甲は無理だが、キャタピラ付ければいいんだ。
         | とは言え、取り外しが面倒なんで実際にこの機構を用いた例は極めて少ないが。
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| このBT-2はまさに機動戦力という言葉にふさわしい性能を発揮し、ソ連軍を満足させます。
| こうしてBTはシリーズ化され、改良型の開発も進められることになりますぃた。
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      ミ   ★      .゙ミ ・BT-2快速戦車
      ミ;======゙ミ ・全長:5.50m  ・全幅:2.23m  ・全高:2.20m  ・重量:11.0t  ・乗員:3名
     ,/ ● L_/    'i, ・最大出力:400hp  ・最大速度:52km/h  ・行動距離:150km  ・装甲厚:6〜13mm
    /     l ,/  ●   i ・エンジン:M-5(4ストロークV型12気筒液冷ガソリン)
    'i      しii        i ・武装:45口径37mm戦車砲M1930×1、7.62mm機関銃DT×2
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    | だから、顔を膨らませるなよ。
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         | シンイチ……
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| このBT-2の主砲を、T-26と同一の45mm砲に換装した強化版がBT-5快速戦車
| またエンジンも強化され、BT-2を上回る速度性能を実現。
| この時期において、非常に強力な火力と機動性を両立させた極めて優秀な戦車れした。
| そんなBTシリーズを各部隊に配備し、ソ連陸軍は本格的な機械化部隊を編制。
| この軍団をもってトハチェフスキーは後の電撃戦にも通じる先進的戦車運用理論を構築。
| まさにこの時代のソ連軍は、世界最強の戦車国といっても過言ではないのら。
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      ミ   ★      .゙ミ ・BT-5快速戦車
      ミ;======゙ミ  BT-2の発展型で、主砲が45mm砲に換装されている。
     ,/ ● L_/    'i,  またエンジンもより優れたものに換装され、極めて高い性能を誇る戦車となった。
    /     l ,/  ●   i  1933年から1935年までに約3000両が生産されている。
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    | なんと、ソ連はそこまでの陸軍国に……
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         | 統制経済の下、不況には強かったのが他国と差を付けた要因だな。
         | 大不況で各国は軍事費を削る中、ソ連は戦車の大量生産を続けていた。
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| そんな1935年、極東ではモンゴル国境を巡ってソ連軍と日本軍がちょくちょくいざこざを起こしていました。
| そんな小戦闘の際、車体をリベットで接合していると危険なことにソ連軍は気付くのれす。
| 被弾の衝撃でリベットが剥がれ飛び、これ自体が殺傷力を持った弾丸と化して乗員を襲うんですよ。
| そこでリベット止めを溶接に改め、BT-5は新しい体に生まれ変わることになります。
| ついでにエンジンも強化され、完成したのがBT-7快速戦車
| またスペイン内戦での戦訓も取り入れ、装甲も厚くなっているのも見逃せまいあひ。
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      ミ   ★      .゙ミ ・BT-7快速戦車
      ミ;======゙ミ  BT-5の車体接合を溶接に改め、エンジンを強化した発展型。
     ,/ ● L_/    'i,  1935年から1939年までに約3000両が完成している。
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    | そんなに傑作だったにしては、生産数が少なくないか?
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         | 後の講義で解説するが、T-34に取って代わられたんだよ。
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| 以上、外国から輸入した3種類の名戦車から、ソ連はそれぞれの系統へ発展させたんです。
| しかしソ連は決して借り物戦車の改良ばっかりやっていた訳ではなく、自国でも新戦車を開発していました。
| それが、1932年に完成したT-28中戦車――短砲身76mm砲を備えた、火力支援用の戦車です。
| これは
インディペンデント重戦車Nb.Fz.戦車と同じく多砲塔戦車で、陸上戦艦的発想で造られたブツ。
| 最初の生産型は1934年型と呼ばれ、1938年からは長砲身化してエンジンを強化された新式が生産開始。
| これは1938年型と呼ばれ、さらにこのタイプの一部は増加装甲を搭載してT-28Eと呼ばれすとしーもあ。
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      ミ   ★      .゙ミ ・T-28中戦車
      ミ;======゙ミ  主砲塔の76.2mm砲に加えて、副砲塔として2基の7.62mm機関銃を搭載した車両。
     ,/ ● L_/    'i,  1934年型と1938年型の2タイプに分かれ、1938年型は長砲身化+エンジン強化。
    /     l ,/  ●   i  また、1938年型に増加装甲が施されたT-28Eも存在する。
    'i      しii        i  約500両が生産されたものの、低性能でほとんど活躍はできなかった。
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    | 多砲塔戦車の講義で、この種の戦車には致命的な欠点があると教わったな。
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         | 重装備の代償として装甲は薄いんだよ。複数の砲塔だってほとんど活用できないし。
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| それでもソ連は、多砲塔戦車への夢を捨てきれませんれした。
| T-28とほとんど同時開発という形で、T-35多砲塔戦車というのを完成させたのら。
| 主砲塔の76.2mm砲に加えて、副砲塔として2基の45mm砲、さらに2挺の7.62mm機関銃を搭載。
| しかし重装備の代償として装甲はオッパイのペラペラソース、機動性もあまり優れてませぬ。
| 砲塔が増えても死角が多く、砲塔同士が干渉するという事態も発生、結局は単一砲塔の砲がマシ。
| 1935年型や1938年型が存在しますが、その総生産数はわずか61両のみほなっふ。
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      ミ   ★      .゙ミ ・T-35重戦車
      ミ;======゙ミ  ソ連が1935年に完成させた多砲塔戦車。
     ,/ ● L_/    'i,  この種の戦車の例に漏れず、軽装甲で性能は良くない。
    /     l ,/  ●   i  独ソ戦初期には前線に投入されているが、簡単に餌食にされた。
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    | 結局のとこ、期待ハズレだったんだな。
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         | それでもソ連は諦めきれず、多砲塔戦車を開発し続けるんだが――
         | それが、思わぬ方面に発展してしまうんだ。
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| まあT-35は例外のアレですが、BTシリーズやT-26に代表される1930年代のソ連戦車部隊は極めて精強。
| なにせソ連はドイツに陸戦思想を教わり、そして天才トハチェフスキーが独自に発展させていたのですから。
| この時期からすでに先進的なソ連軍人は、「戦車に対抗するにはこちらも戦車を」と認識。
| 37mm砲搭載戦車が各国標準な中で、45mm戦車砲という1クラス上の主砲を載せたりしていたんです。
| さらに戦車の部品共通化も図られており、戦車を機動兵器として運用するという思想もバッチリ。
| 世界最優秀の戦車大国と化した感すらあったのですが――
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    | なんかもう、最強じゃないか。
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         | フランスもイギリスも、旧態依然な戦車運用思想に凝り固まっていた。
         | アメリカ陸軍も、戦間期はまだまだ発展途上の感がある。
         | そしてドイツはというと、運用思想はともかく戦車の質と量の両面で問題が山積みだった。
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| しかし1938年、トハチェフスキーは同志スターリンによって処刑。
| それにとどまらず、先進的で賢い軍人(=スターリンのライバルになりそうな者)ばかりが次々に粛正。
| そしてソ連軍に残ったのは、完全に無能な将校ばかり。
| それに従ってせっかくの戦車部隊も全て解散、これらの戦車は歩兵部隊に分散配備されてしまいました。
| 次世代の機動兵器は、こうして歩兵用の移動砲台に成り下がってしまったんです。
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    | なんてこった……そんな状態で、ドイツと激突するんだな。
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         | しかし、トハチェフスキーの教え子に当たる連中――若手の将校達はまだ生き残っていた。
         | 彼らが、ピンチに陥るソ連陸軍を立て直していくことになるんだ。
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| そしてフィンランド戦や独ソ戦初期は、T-26を初めとしたこれらの戦車が敵を迎え撃ちました。
| モノは一般的に言われているほど悪くはなかったんですが、なにぶん将校の質が余りに粗悪。
| こうして独ソ戦初戦には大敗北を喫し、モスクワにまでドイツ軍は迫ります。
| しかしその頃、これらの軽戦車とは一線を画するソ連新鋭戦車も戦場に姿を見せ始めていました――
| ――ってことで、戦間期のソ連戦車講義を終わりましょう。
| 今回はカタログ風で面白みのない講義でしたが、あんまり実戦投入されてないので逸話がないのです。
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    | なんかスリリングな講義だったな。
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         | 父さん妖気を感じます。
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