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| さて、IV号戦車の講義を始めましょう。
| この戦車は「軍馬」とも渾名され、派生型を除いた純粋な戦車型の生産台数は8500両とドイツ軍中でもトップ。
| ドイツ陸軍に最も貢献した偉大な戦車、それは間違いなくこのIV号戦車なんですよ。
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    | えっ……? V号戦車パンターとか、VI号戦車ティーガーじゃないの?
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         | 強い兵器と、最も戦力になる兵器はイコールではない。
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| I号戦車の開発が軌道に乗り始めた時期から、この戦車は実戦で使えるモノではないことが明らかでした。
| ドイツの中の人は、3.7cm砲を備えた軽戦車と7.5cm砲を備えた中戦車の二本立てを企画していたんです。
| 敵戦車と撃ち合い、正面から立ち向かう主力戦車が3.7cm砲軽戦車(後のIII号戦車)。
| そしてその強力な砲の威力を生かし、火力支援を行うのが7.5cm砲中戦車の役割でした。
| 簡単に言うと、主力のIII号戦車では破壊できないようなモノを始末するお助け役ですね。
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 訓練用のLaS → 後のI号戦車
 7.5cm砲を備えた中戦車 → 後のIV号戦車
 3.7cm砲を備えた軽戦車 → 後のIII号戦車
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    | あくまで後のIII号戦車が主力で、IV号戦車はお助け戦車みたいなもんだったんだな。
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         | 3.7cm砲軽戦車が三個中隊、7.5cm砲中戦車が一個中隊の組み合わせを想定していた。
         | この四個中隊で、一個戦車大隊になる計算だな……III号戦車の講義でも言ったが。
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| この3.7cm砲軽戦車はZW、7.5cm砲中戦車はBWという秘匿名称で開発が始まります。
| BWに求められたものは結構アバウトで、「軽戦車の支援」と「軽戦車で破壊できない目標の撃破」でした。
| 「軽戦車で破壊できない目標」というのは、堅固な敵陣地や敵重戦車のことでしょう。
| 7.5cm榴弾砲の搭載が考えられていたことも考え合わせると、歩兵支援も考慮に入っていたのかもしれません。
| 初期のIV号戦車に搭載された7.5cm榴弾砲は、当時としては破格に強力な砲だったんです。
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    | 歩兵を戦車が支援するってのは、古い考え方じゃなかったのか……?
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         | だからって、敵陣地を無視するわけにもいかないだろ。
         | 敵陣を制圧するとなると主役になるのは歩兵だし、火砲もそれを支援しなければならない。
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| ミギー君の言うことも重要ですが、だからといって戦車が鈍重になってしまったら何の意味もありません。
| 電撃戦のキモは、歩兵も砲兵も何もかもが戦車部隊と同等の速度で進撃するというところにありますから。
| だからこそ重視すべきは速度であって、他の国のガチガチに鈍重な歩兵支援戦車とは違うわけです……
| ……ってわけで、そんなBWの開発過程を見ていきましょうか。
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    | なんか、いろいろややこしいんだな。
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         | 当時のドイツ軍の中の人は、この戦車に何をどこまで求めていたのか分からないところがある。
         | グデーリアンなどの先進派と、従来の戦車運用派でも微妙に考えが違っていただろうし。
         | とにかく、このIV号戦車は重戦車・歩兵戦車的な発想も濃かったのは間違いない。
         | それでも他国の重戦車と比べると、求められた機動性は雲泥の差だがな。
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| 1936年4月、BWの開発はクルップ社に任せることが決定します。
| このBWはIV号戦車の名を名乗ることが許され、翌年の1937年秋には試作1号車である1/BWが完成しました。
| IV号戦車A型とも呼ばれるこの試作型は35両が完成し、特に問題もなくドイツ軍の手に渡ったんです。
| 各部に改良を施し、エンジンと装甲を強化したIV号戦車B型の生産も開始されました。
| このB型は、1938年4月から9月にかけて45両が生産されていますね。
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 ・IV号戦車A型:初期型。
 ・IV号戦車B型:エンジンを換装し、装甲を強化したタイプ。
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    | ずいぶん、すんなりと開発出来たんだな。
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         | 紆余曲折して、開発が遅れに遅れたIII号戦車とはえらい違いだ。
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| なぜIV号戦車は、こうもすんなりと開発が進んだのか……その理由は一つ。
| 対戦車戦闘がメインだったIII号戦車は軽快な運動性が要求されたため、足回りに問題が多発。
| しかしIV号戦車は火力支援戦車だったため、足回りに関しては高望みされなかったんです。
| サスペンションも無難なのを用い、新機軸もなくスタンダードに仕上げられたんですよ。
| IV号戦車もこれより幾多の改良が施されますが、本質的なスタイルはほとんど変わっていません。
| かなり初期から、ほぼ完成された設計だったんです。
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 ・IV号戦車
  7.5cm砲を搭載し、主力であるIII号戦車のサポートの為に開発された戦車。
  しかしIII号戦車ではソ連戦車に太刀打ちできず、実質上の主力戦車となる。
  大戦全期に渡りドイツ陸軍を支えた戦車で、生産数もドイツ戦車中最も多い。
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    | だから、IV号戦車の開発は順調に進んだんだな。
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         | それは、足回りには無難な性能しか持たせなかったことの裏表だがな。
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| 初期IV号戦車の主砲は、24口径7.5cm砲。まるで木の切り株のように短い主砲が特徴的です。
| 対戦車戦よりも、火力支援が主任務なのがよく分かりますね。
| あまり強くなさそうな外見ですが、火力支援戦車としての性能は十分でした。
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 IV号戦車D型
 ・全長:5.92m  ・全幅:2.84m  ・全高:2.68m  ・重量:20.0t  ・乗員:5名
 ・最大出力:300hp  ・最大速度:40km/h  ・行動距離:200km  ・装甲厚:10〜35mm
 ・エンジン:マイバッハHL120TRM(4ストロークV型12気筒液冷ガソリン)
 ・武装:24口径7.5cm戦車砲KwK37×1、7.92mm機銃MG34×2

 短砲身型の写真 短砲身型の写真 短砲身型の写真 短砲身型の写真
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    | 本当に、砲身が短いな……
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         | 可愛いだろう。
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| そして、B型の細かい点を小改良したのがC型。これは38年9月から39年8月までに134両が生産されました。
| こうしてIV号戦車A〜C型を合わせて211両が完成した時点で大戦が勃発、ポーランド戦が始まります。
| 主力であるはずのIII号戦車の生産が致命的に遅れ、火力支援役のIV号戦車の方が数が多い有様。
| どちらにしろIV号戦車の数もそう多いとは言えず、戦場で見掛けることすら珍しい状態でしたが。
| 戦闘損失もわずか19両と、他の戦車に比べてかなり低い比率でした。
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 ・開戦時のドイツの所持品
  I号戦車:1445両
  II号戦車:1226両
  III号戦車:98両
  IV号戦車:211両
  35(t)戦車・38(t)戦車:276両
  グデーリアンの「電撃戦」構想:Priceless
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    | 役に立ったかどうか……判別できるほどの数が参加してないて事か。
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         | それでも、ヤバい時の切り札として頼りにされてたのは事実。
         | 所有戦車の中で、最強クラスの存在な訳だからな。
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| ポーランド戦の最中からIV号戦車の改造計画が進み、カタが付いた頃にはIV号戦車D型が登場。
| A〜C型はまだまだ試作生産の色合いが濃かったですが、D型は本格量産型といったところでしょうか。
| 現場で戦った者の声を聞き入れ、側面+後部装甲を増強。また設計全般にも手が加えられます。
| D型は1939年10月から1941年5月まで229両が生産され、フランス戦において大活躍しました。
| やはり一部のフランス戦車は強力で、IV号戦車も相応の出血を強いられましたがね。
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 ・IV号戦車C型:B型に小改良を施したタイプ。
 ・IV号戦車D型:側面装甲と後部装甲を強化し、他にも大幅な改良を施したタイプ。
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    | どのドイツ戦車でも、この時期の改良は装甲の強化なんだな。
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         | 対戦車砲の火力は、戦車開発時の想定を完全に凌駕していたからな。
         | 開発時は問題ないと思われていた装甲も、ただちに強化されていくことになるんだ。
         | これはIV号戦車どころかドイツに限った話ではなく、全世界の陸軍で見通しが甘かった。
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| フランス戦ではまだまだ装甲の厚さが必要だということが分かり、IV号戦車E型の生産が開始されます。
| このE型は暫定的に改良や装甲強化を施したタイプで、増加装甲が取り付けられたのが主な特徴。
| これにより増加装甲は、30mm+30mmの二枚装甲になりました。
| そんなE型は、1940年9月から1941年4月までに223両が生産されています。
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 ・IV号戦車E型:D型の装甲を簡易的に増強させたタイプ。他にも小改良が施されている。
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    | 30mm+30mmってことは……60mmの厚さか。
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         | 単純計算だとそうなるんだが、二枚装甲だとどうしても実際の防御力は落ちる。
         | 30mm+30mmの二枚装甲と50mmの一枚装甲では、後者の方が優秀なんだ。
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| このE型は暫定的な改良型でした。さらに設計に手を加え、大きな改良を行ったのがF型です。
| 30mm+30mmの二枚装甲と50mmの一枚装甲に改め、防御性能も生産性もアップ。
| 他にも設計全般に手が加えられた、ニュースタイルのIV号戦車です。
| このD型E型IV号戦車を携え、ドイツ軍はソ連戦に赴くこととなりました。
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 ・IV号戦車F型:設計を改善し、装甲強化を初め多くの改良を施したタイプ。
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    | いよいよソ連戦か……鬼戦車が待ってるんだよな。
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         | このF型は、次のソ連戦における衝撃によって2タイプに分かれることになるんだ。
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| そして1941年春に始まったソ連戦――そこで出会ったのは、T-34KV-1という怪物戦車達。
| II号戦車などの軽戦車を役立たずにし、主力であったはずのIII号戦車は二戦級となってしまいます。
| 強力な火力支援を担当していたIV号戦車で、なんとかまともに太刀打ちできるかどうか……
| こうして支援役であったはずのIV号戦車は、いつしか対戦車戦闘の前面に立って戦うことになりました。
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 ・T-34ショック
  対ソ戦で遭遇したT-34のあまりの強力さに前線兵士は恐怖、ドイツ戦車開発陣も愕然とした一件。
  このT-34ショックは、後のドイツの戦車開発に大いに影響を与える。
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    | ここらへんから、主力の座はIV号戦車に移ってきたってわけか。
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         | 主力のIII号戦車では火力が足りないから、そうせざるを得ない。
         | そしてIV号戦車も、これからの主力としてさらなる火力が要求されるんだ。
         | いちばんマシなだけで、IV号戦車の火力も決して強力な訳じゃないからな。
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| 何度も言った通り、IV号戦車は他の戦車に比べて対戦車性能を重視されていませんでした。
| 武装は短砲身である24口径7.5cm砲であり、歩兵支援に適した砲を搭載されていたんです。
| しかしT-34ショックで状況は一変、IV号戦車は対戦車戦闘に適した戦車に生まれ変わることに。
| こうして新開発した43口径7.5cm砲を搭載したG型を開発することになったのですが……
| 「それでは遅い! 今すぐF型に43口径7.5cm砲を乗せろ!!」と騒いだ伍長閣下がおりました。
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    | まヒトラーかよ……
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         | だから名前を出すなって。見張られてるぞ。
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| そういう訳で、43口径7.5cm砲を搭載した後期型のF型F2型と呼称します。
| 長砲身タイプのF型F2型となると、それまでの短砲身型はF1型と呼ばれることに。
| F1型が1941年4月から翌年3月まで462両、F2型が42年3月から7月まで175両が生産されます。
| このF2型の生産が続いていた42年5月からは、最初から43口径7.5cm砲を備えたG型の生産がスタート。
| 1943年6月までに、なんと1687両もの数が生産されています。
| なお呼称の問題とかは面倒なので、この講義ではF2型で通すことにします。ご了承を。
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 ・IV号戦車F1型:従来のF型。F2型の登場により、こう区別されることに。
 ・IV号戦車F2型:43口径7.5cm砲を試験的に搭載したF型。
 ・IV号戦車G型:最初から43口径7.5cm砲を搭載したタイプで、F2型との差異はほとんどない。
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    | 1687両も生産したのか……
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         | 今まで控え目に生産されていたIV号戦車だったが、これからは生産数が増大するんだ。
         | 事実上の主力扱いだったからな、それでも数は足りなかったが。
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| そんなG型には後に、48口径7.5cm砲を搭載するという改造が施されます。
| さらに30mmの増加装甲が備え付けられ、50mm+30mmと装甲も強化。
| また、一部のG型はシェルツェンを装備したものまでありました。
| こうして強力な長砲身の主砲を携えたIV号戦車は、強敵であったT-34をも撃破可能に。
| ソ連戦の前半〜中盤、対戦車戦闘の主力として引っ張り回されることになるんですよ。
| また北アフリカにおいては、長砲身型IV号戦車は最強クラスの戦車としてイギリス軍に恐れられました。
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 IV号戦車G型
 ・全長:6.82m  ・全幅:2.88m  ・全高:2.68m  ・重量:23.5t  ・乗員:5名
 ・最大出力:300hp  ・最大速度:40km/h  ・行動距離:210km  ・装甲厚:10〜50mm
 ・エンジン:マイバッハHL120TRM(水冷V型12気筒ガソリンエンジン)
 ・武装:43口径7.5cm戦車砲KwK40×1、7.92mm機銃MG34×2

 長砲身型の写真 長砲身型の写真 長砲身型の写真
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    | なるほど、2枚目と3枚目の写真に付いてるのがシェルツェンか。ティーガーでお馴染みのアレだな。
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         | シェルツェン付きのIV号戦車を見て、「うわー! ティーガーだー!」と敵が逃げ出したケースも。
         | 「よっしゃティーガーを撃破したぞ!」ってのも、シェルツェン付きIV号戦車だったって話まである。
         | ヤーボ(戦闘爆撃機)呼ばれて徹底的にボコられたりと、ティーガーに間違えられた例が多い……
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| しかしIV号戦車はもともと火力支援が重視されていたため、足回りには不備があったことを思い出して下さい。
| 強力な砲を積み、装甲を強化したせいで重量が増加。
| もともと貧弱だった足回りにさらに負担を掛けてしまう事となり、機動性に問題が出てくるという事態に。
| IV号戦車は、そんなジレンマを抱えた戦車でもあったわけですよ。
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    | あっち立てばこっち立たずの見本だな。
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         | しかし機動性の問題点を割り引いても、IV号戦車の優秀さは遜色ない。
         | 比較的安易に生産でき、そこそこの性能を備えているんだからな。
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| 1943年春には新主力となるV号戦車パンターの生産も始まりましたが、そう簡単に前線には行き渡りません。
| こうしてIV号戦車は、やや性能不足が感じられる時期になっても生産を続けられました。
| 主力であるパンター、補助戦力であるIV号戦車というスタイルで行きたかったんでしょうが……
| 実質的には、IV号戦車が苦境に陥っていく各戦線で頑張り続けるということになってしまいました。
| なおIV号戦車の生産を停止して、パンターを主力にしようという計画が持ち上がったことがあります。
| しかしグデーリアンが「戦車がなくなってしまう!」と烈火のごとく反対したおかげで、その計画は立ち消えに。
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    | グデーリアンが反対しなかったら、かなり悲惨なことになってたんじゃないか……?
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         | 結局、パンターが主力といえるほど大量配備される日は来なかった……
         | 事実上、大戦中盤〜終盤の期間において主力を務めていたのはIV号戦車だったんだ。
         | ドイツの中の人も、不本意な形でだがな。
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| 1943年4月から、50mm+30mmの二枚装甲を80mmの一枚装甲に改めたH型が生産されます。
| またシェルツェンは標準装備、他にもキューポラや足回りが新式に改められました。
| IV号戦車の最終発展型とも言えるH型の生産数は、3774両とIV号戦車中最多。
| パンター登場後も、IV号戦車は実質上の主力だったわけです。
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 ・IV号戦車H型:装甲+増加装甲の形式を一枚の装甲に改め、様々な改良を施したタイプ。
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    | 最終発展型ってことは、H型IV号戦車は終わりか。
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         | ところが、そういうわけでもないんだ……
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| 1944年6月、H型の次に生産が始まったJ型は、性能強化型ではなく簡易生産バージョンでした。
| 砲塔の自動旋回機構を廃止し、手動旋回の方式に退化してしまったんです。
| 少しぐらい性能を落としてでも、とにかく数を増やしたかったという辛い状況が伺えますね。
| また砲塔上部の装甲が強化されたのですが、これは航空機からの攻撃対策。
| つまり、頭上を敵航空機が飛び回っているという状況を想定しているわけで……
| このJ型は、1945年3月まで1785両が生産されています。
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 ・IV号戦車J型:生産性を上げるため、砲塔の自動旋回機構が廃止されたタイプ。
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    | 様々な改良点から、ドイツの末期的な状況が伺えるな。
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         | 自動旋回機構の廃止は、燃料タンク増設の意図も兼ねていたけどな。
         | これにより、航続距離が210kmから320kmにまで伸びている。
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| IV号戦車の車体は機動性にやや問題があるものの、生産性は抜群――
| 足回りが簡易だったため、良好な生産性という長所と、劣悪な走行性能という短所を抱えたと言うべきですかね。
| とにかく生産性に優れたIV号戦車の車体は、様々な派生型を生み出しました。
| そもそも自走砲は戦車ほどの機動性は要求されないので、IV号戦車の車体は最適だったんですよ。
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    | これも、III号戦車とは対照的だな。
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         | あっちは、精魂込めた複雑な機構で良好な機動性を確保した車体だからな。
         | 大量生産にはあまり向いていない。
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| 対ソ戦に伴う
T-34ショックにより、ドイツ軍はソ連の所持する怪物戦車を葬る兵器を欲しがりました。
| そのうちの一つがマルダーIIマルダーIIIなんですが、より確実にT-34を狩れる兵器が欲しいのは当然。
| ここで目を付けられたのが、開発中の8.8cm対戦車砲。この大型の砲を搭載するのに、軽戦車では不足でした。
| こうしてIV号戦車の車体に搭載されることが決定し、1943年2月から生産開始。
| それがIII/IV号8.8cm対戦車自走砲ホルニッセ(ナスホルン)、極めて強力な切り札的対戦車自走砲です。
| しかし想定よりも生産がはかどらず、1945年3月までに494両が完成したのみですね。
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 ・III/IV号8.8cm対戦車自走砲ホルニッセ(ナスホルン)
  III/IV号車体と呼ばれるIV号戦車の改良車体に、8.8cm対戦車砲を搭載した対戦車自走砲。
  マルダー系統の最終型と言っても過言ではなく、その絶大な火力は終戦まで重宝され続けた。
  なお1944年1月27日、ヒトラーの命令によって「ナスホルン」に改名されている。

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    | これも、上部がガラ空きの怖い車両なんだな……
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         | オープントップって言うんだ、覚えておけ。
         | なおIII/IV号車体というのは、IV号戦車の車体を自走砲向けに改良したもの。
         | IV号戦車の車体をベースに、III号戦車の部品をいくつか組み込んだものだ。
         | 元々は、後述するフンメルの為に開発されたものだな。
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| また
ヴェスペの解説でも前述したように、砲兵部隊にも機動力が要求されるようになりました。
| そこでIV号戦車をベースに重歩兵砲を自走化したのが、III/IV号15cm自走榴弾砲フンメル
| II号10.5cm自走榴弾砲ヴェスペが軽自走榴弾砲なら、フンメルは重自走榴弾砲といったところ。
| 1942年10月から1945年までに714両が作られ、全戦線で終戦の日まで活躍しています。
| 次に述べるIV号b型自走砲系列の開発を中止に追い込んだのも、このフンメルですね。
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 ・III/IV号15cm自走榴弾砲フンメル
  III/IV号車体と呼ばれるIV号戦車の改良車体に、15cm榴弾砲を搭載した自走砲。
  様々な戦線で投入され、性能の良さも相まって非常に広く活躍した。
  搭載弾薬量の少なさをカバーした専用弾薬運搬車も存在する。

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    | ヴェスペとあんまり解説が変わらないな。
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         | 用途や主任務はほぼ同じだし。
         | なお、生産の開始はヴェスペよりフンメルの方が早い。
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| 以上がモノになった自走砲ですが、袋小路に迷い込んだ計画も数多いです。
| IV号戦車車体の有用性はかなり早くから目を付けられていたので、ソ連戦の前から自走砲計画は存在しました。
| それが、IV号a型自走砲IV号b型自走砲といういわば姉妹の計画。
| IV号a型自走砲は加農砲搭載型として、IV号b型自走砲は榴弾砲搭載型として1941年に計画がスタート。
| a型はコンクリートのトーチカなど、非常に堅固な施設を破壊するための用途が期待されていました。
| b型の榴弾砲搭載型は、歩兵支援が主任務ですね。
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    | ソ連戦開始前ってことは、かなり以前だな。
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         | 上で解説した、ナスホルンフンメルが開発される前の話だ。
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| まずIV号a型自走砲なんですが……上で言ったように、重目標の破壊が主任務でした。
| そして試作型として二両が完成したのですが、敵の重戦車を破壊する用途に方針が変更。
| さらに機械的不備や他の車両と被るという理由で生産計画がキャンセルされ、いらない子一直線に。
| それでもこの試作型2両は対ソ戦に投入され、
T-34を殺したり殺されたりと闘争を楽しみました。
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 ・IV号a型10.5cm対戦車自走砲
  IV号戦車D型の車体に、52口径10.5cm加農砲を搭載した車両。
  元々は重目標破壊用だったものの、対戦車用に用途を変更、後に計画自体がキャンセル。
  2両存在する試作型は対ソ戦に投入され、1両は損失、もう1両は敵戦車数両を破壊したようだ。
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    | 加農砲って……ナニ?
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         | 非常に簡単に言えば、長砲身型の榴弾砲ってとこだな。
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| 一方、IV号b型自走砲の試作型が完成したのは42年11月ですが、砲サイズに比べて車体が過大。
| 別に性能低下というわけではないですが、それなら
II号戦車車体を使った方がコスト的にお得です。
| さらに同時期に、さっき解説した自走榴弾砲フンメルの開発が完了。
| 用途的に被ったあげく、あっちの方がより優秀なんでIV号b型10.5cm自走榴弾砲の生産はキャンセルに。
| 試作8両のみが生産され、この計画は別の方向に発展していくことになります。
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 ・IV号b型10.5cm自走榴弾砲
  IV号戦車の車体に、10.5cm榴弾砲を搭載した車両。
  コストパフォーマンスが悪く、自走榴弾砲フンメルに劣ったため生産中止となる。
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    | a型b型も、駄目だったのか……
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         | まあb型の開発中止は、次で述べるホイシュレッケへの発展解消みたいなもんだけどな。
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| 上記のようにフンメルと被ってしまったIV号b型10.5cm自走榴弾砲は、アイデンティティ喪失の危機に。
| そこで、フンメルにはない機能を追求するという方向で発展していくことに。
| それが限定旋回式砲塔の搭載と、砲の着脱機構――そういった新たな機能でした。
| こうして始まったIV号b型10.5cm自走榴弾砲ホイシュレッケ10の開発ですが、戦局の悪化によって中止。
| III/IV号車台を流用した試作型のみが完成し、計画は打ち切られてしまいました。
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 ・IV号b型10.5cm自走榴弾砲ホイシュレッケ10
  IV号b型10.5cm自走榴弾砲の発展であり、限定旋回式砲塔や砲の着脱機構を採用した自走砲。
  結局はフンメルの方が有用で、さらに戦局が悪化したことにより開発計画は打ち切られる。
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    | オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな。この果てしなく遠いホイシュレッケ坂をよ――
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         | なお、このホイシュレッケを開発していたのはクルップ社。
         | そしてラインメタル社も、似たような自走砲を開発していたんだ。
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| ミギー君も言った通り、ラインメタル社もIV号戦車をベースとした自走榴弾砲の開発を進めていました。
| ホイシュレッケと試作競合する、ラインメタル社バージョンのIV号自走砲ですね。
| これもホイシュレッケと同じくIII/IV号車台をベースとしたものだったんですが……
| やっぱりフンメルの方が役に立つということで、開発計画は中止。
| 一両だけ存在する試作型はイギリスにドナドナされ、王立戦争博物館別館に飾られているとか。
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 ・III/IV号10.5cm軽榴弾砲leFH18/40搭載自走砲
  III/IV号車台に10.5cm榴弾砲を搭載したもので、ホイシュレッケのラインメタル社バージョン。
  結局はフンメルの方が有用で、さらに戦局が悪化したことにより開発計画は打ち切られる。
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    | なんか、いろいろ多すぎて訳が分からなくなってきたぞ。
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         | 大丈夫、ドイツの中の人だって大混乱してたから。
         | 某イギリス人研究家には「厄介な試作名称を持つ車両」と愚痴られてるしな……
         | ぶっちゃけた話、IV号a型、b型自走砲の系列は存在そのものを忘却しても問題ないくらいだ。
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| またIV号戦車を流用した対空自走砲については、別に講義しています。
| 
ドイツ対空自走砲の講義を参照下さい。
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 ・IV号対空自走砲メーベルヴァーゲン
 ・IV号対空戦車ヴィルベルヴィント
 ・IV号対空戦車オストヴィント
 ・IV号対空戦車クーゲルブリッツ
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    | た、対空戦車……? それも妙に名前がかっこいいし。
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         | IV号突撃榴弾砲ブルムベアIV号駆逐戦車系列なども別講義で。
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| 他にはまあ、こんなところですか。
| この辺はどこの国でもやっている、壊れた戦車の再利用に近い意味合いがありますね。
| まあ、中には新しい戦車を改造したものもありますが。
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 ・IV号架橋戦車:IV号戦車C型とD型を改造した架橋作業専用の車両。
 ・IV号突撃歩兵橋:IV号戦車の車体に小型の橋を搭載し、歩兵が障害物を乗り越えられるようにした車両。
 ・IV号指揮戦車:IV号戦車J型をベースに、無線機能を増強した指揮官専用車両。主砲は搭載したまま。
 ・IV号装甲砲兵観測車:IV号戦車J型を改良した、砲兵部隊用の観測車両。
 ・IV号戦車回収車:使用できなくなったIV号戦車の車体を再利用した、戦車回収車両。
 ・IV号潜水戦車:ゼーレヴェ作戦に向けて、短時間の潜水が可能なように改造した車両。
 ・カール用弾薬運搬車:IV号戦車の車体を改造し、列車砲カールの弾薬を運搬できるようにした車両。
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    | 指揮戦車も、やっぱりあるんだな……
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         | でもI号戦車みたいに、主砲を撤去して無線機を積み込まなくてもよくなった。
         | 戦車自体が大きくなってきているから、スペースにも余裕があったんだよ。
         | さらに大きなパンターティーガーともなると、無線機の増設に特殊な改造が必要なくなる。
         | すなわち、指揮戦車と区別する必要がなくなってしまうんだ。
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| また余談ですが、IV号戦車はブルガリアやルーマニア、ハンガリーなどドイツの同盟国にも輸出されました。
| 88両のIV号戦車を受け取ったブルガリアは、1944年に連合国に降伏。
| そしてブルガリア軍がドイツ軍を攻撃した際、IV号戦車が用いられるということもありました。
| また戦後になると、中東にもIV号戦車は流入。中東戦争に姿を見せるというケースも。
| 1965年にはシリア軍がイスラエル軍に対してIV号戦車を使用。
| イスラエル軍はセンチュリオンで対抗した、という驚くべき出来事まで起きています。
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    | ユダヤ国家のイスラエル相手にナチスの戦車……こりゃ、照準を合わせる手にも力がこもるな。
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         | おまけにセンチュリオンは、第二次世界大戦にギリギリで間に合わなかったイギリス戦車。
         | まさに因縁の対決、こういうのがあるから中東戦争はやめられない。
         | さらに最後の現役IV号戦車は、イスラエル軍のシャーマン改良型によって撃破された。
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| IV号戦車というのは、そもそも対戦車戦闘を重要視していない火力支援戦車でした。
| しかし主力のIII号戦車が旧式化してしまうという局面において、成り行き的に主力に。
| 本来なら次に主力になるはずであったV号戦車パンターは数が行き渡らず、終戦まで活躍。
| もはや大戦終盤には能力の限界が見えていましたが、それでも頑張り通した敢闘戦車。
| パンターティーガーなどの派手さはありませんが、第一級の優秀兵器だったことは間違いないでしょう。
| ドイツに最も貢献した戦車、それはIV号戦車なんです。
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 ・IV号戦車A型:初期型。
 ・IV号戦車B型:エンジンを換装し、装甲を強化したタイプ。
 ・IV号戦車C型:B型に小改良を施したタイプ。
 ・IV号戦車D型:側面装甲と後部装甲を強化し、他にも大幅な改良を施したタイプ。
 ・IV号戦車E型:D型の装甲を簡易的に増強させたタイプ。他にも小改良が施されている。
 ・IV号戦車F型:設計を改善し、装甲強化を初め多くの改良を施したタイプ。
 ・IV号戦車F2型:43口径7.5cm砲を試験的に搭載したF型。
 ・IV号戦車G型:最初から43口径7.5cm砲を搭載したタイプで、F2型との差異はほとんどない。
 ・IV号戦車H型:装甲+増加装甲の形式を一枚の装甲に改め、様々な改良を施したタイプ。
 ・IV号戦車J型:生産性を上げるため、砲塔の自動旋回機構が廃止されたタイプ。
 ・III/IV号8.8cm対戦車自走砲ホルニッセ:III/IV号車体に8.8cm対戦車砲を搭載した対戦車自走砲。
 ・III/IV号15cm自走榴弾砲フンメル:III/IV号車体に15cm榴弾砲を搭載した自走砲。
 ・IV号a型10.5cm対戦車自走砲:IV号戦車D型の車体に52口径10.5cm加農砲を搭載した車両。試作のみ。
 ・IV号b型10.5cm自走榴弾砲:IV号戦車の車体に10.5cm榴弾砲を搭載した車両。試作のみ。
 ・IV号b型10.5cm自走榴弾砲ホイシュレッケ10:IV号b型10.5cm自走榴弾砲の発展型だが、計画は中止。
 ・III/IV号10.5cm軽榴弾砲leFH18/40搭載自走砲:III/IV号車台に10.5cm榴弾砲を搭載した自走砲。
 ・IV号架橋戦車:IV号戦車C型とD型を改造した架橋作業専用の車両。
 ・IV号突撃歩兵橋:IV号戦車の車体に小型の橋を搭載し、歩兵が障害物を乗り越えられるようにした車両。
 ・IV号指揮戦車:IV号戦車J型をベースに、無線機能を増強した指揮官専用車両。主砲は搭載したまま。
 ・IV号装甲砲兵観測車:IV号戦車J型を改良した、砲兵部隊用の観測車両。
 ・IV号戦車回収車:使用できなくなったIV号戦車の車体を再利用した、戦車回収車両。
 ・IV号潜水戦車:ゼーレヴェ作戦に向けて、短時間の潜水が可能なように改造した車両。
 ・カール用弾薬運搬車:IV号戦車の車体を改造し、列車砲カールの弾薬を運搬できるようにした車両。
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    | こ、黒板が……
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         | ドイツの中の人もビックリの事態だな。
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