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| 前回で、ポーランドはドイツとソ連に左右からボコられて消滅しました。
| 今回は、それ以降のドイツの動き…は置いといて、ソ連の動きを見てみましょう。
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第48回兵器史・フィンランドと私(ふゆやすみ特別企画・第二次世界大戦史11)
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| あれ… SSの制服は?
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| 今回はドイツ出てこないから、脱いだんだろ。あの服装、意外に容量食うし。
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| ソ連は当初の約束通り、ドイツVSポーランドの戦いに乱入。見事にポーランドの領土を獲得します。
| さらにソ連は、周囲の諸国に対して「最近ぶっそうだから、君らの領内に基地作りたいんだけど」と通告。
| エストニア・リトアニア・ラトビアの3国は、この要求を受け入れましたが…
| フィンランドは、そんなスターリンの理不尽な要求を断固としてはねのけました。
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・フィンランドと周辺地図(現在の地図なので、ロシア→ソ連に脳内変換)
ttp://ja.wikipedia.org/upload/3/33/Fi-map.png
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| フィンランド、ソ連の要求を却下したのか。
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| 領土内に基地を作りたいなんて、明らかに名目。
| そう言って軍を派遣して、国家そのものを頂くつもりだったのは明白だ。
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| さらにスターリンは、フィンランドに対して領土の割譲を要求します。
| 当然ながらフィンランドはその要求をはねのけると、なんと45万人ものソ連兵士が乗り込んできました。
| こうして1939年11月30日、ソ連とフィンランドとの戦争… 「冬戦争」が勃発します。
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・戦力比較
兵力 戦車 航空機
ソ連 45万人 1500両 800機
フィンランド 29万人 数十両 数十機
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| ポーランド戦の終了から2ヶ月経ってるんだな。
| その間に、ドイツとフランスが睨み合ってたのはどうなったんだ?
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| どうにもなってない。
| ドイツ−フランス国境を挟んで、両軍の兵士がずうっと睨み合ったまま。
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| 平和を愛する国家として有名な北欧国家フィンランドへの、ソ連の全面軍事侵攻…
| 国際連盟はこの行為を侵略と断定、ソ連を国際連盟から除名します。
| ですが、ドイツの暴走で忙しいヨーロッパ各国はフィンランドを援助する余裕などありません。
| もはや、フィンランドの命運は風前の灯… 世界中の国は、そう思いました。
| しかし、続けて入ってきたニュースに世界は仰天します。
| 「フィンランドのあちこちで、ソ連の部隊が次々に全滅しているようだ!!」。
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| なんと。
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| シンイチ…
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| この、フィンランド優勢の理由は… 基本的に、ソ連が戦いをナメすぎてたのが根本原因ですね。
| それが幾多ものミスを引き起こし、数々の失点が蓄積されたんです。
| まずは1番、ソ連は10日〜20日分しか弾薬を用意してませんでした。
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・ソ連のミス
1.部隊が所持する弾薬が少ない。
2.極寒の地にもかかわらず、冬用の装備に欠けていた。
3.自分達を解放軍と思い込み、純粋なフィンランド人は歓迎してくれると思い込んでいた。
4.スターリンの軍部大粛清の影響で、有能な将軍が不在の状態だった。
5.辺境から徴収してきた兵が多かったため、ロシア語が通じず指揮通信がガタガタに。
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| なんかもう、ガタガタだよな…
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| 結局のところ、「フィンランドをナメていた」という一点に集約される。
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| 次に2番。ソ連の兵士が着ていたのは、なんと夏服でした。
| また彼等の火器も、低温によって射撃不能状態に陥ったりしてます。
| さらに軍服はカーキ色で、戦車はグリーン… 雪中で余りにも目立ち、良い射撃のマトに。
| 一方のフィンランドは、当然ながらそこら辺の対策はバッチリでした。
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・ソ連のミス
1.部隊が所持する弾薬が少ない。
2.極寒の地にもかかわらず、冬用の装備に欠けていた。
3.自分達を解放軍と思い込み、純粋なフィンランド人は歓迎してくれると思い込んでいた。
4.スターリンの軍部大粛清の影響で、有能な将軍が不在の状態だった。
5.辺境から徴収してきた兵が多かったため、ロシア語が通じず指揮通信がガタガタに。
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| あらま。
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| 結果的に、冬戦争におけるソ連兵士の死因の8割は戦死じゃなく凍死なんだ。
| 低温の恐怖を、彼等は余りにも馬鹿にしてたな。
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| 3番に関しては… ソ連兵は、フィンランドに巣食う資本主義の亡者を退治する気分でした。
| そんな拝金主義者達にヒドイ目に合わされているフィンランド人民は、自分達を花束で迎えてくれると…
| 実際のところ、フィンランドでは社会主義者や共産党員までがソ連に立ち向かう姿勢を見せてました。
| フィンランドには、ソ連の侵攻に呼応する者なんていなかったんです。
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・ソ連のミス
1.部隊が所持する弾薬が少ない。
2.極寒の地にもかかわらず、冬用の装備に欠けていた。
3.自分達を解放軍と思い込み、純粋なフィンランド人は歓迎してくれると思い込んでいた。
4.スターリンの軍部大粛清の影響で、有能な将軍が不在の状態だった。
5.辺境から徴収してきた兵が多かったため、ロシア語が通じず指揮通信がガタガタに。
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| なんと。
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| 4番に関しては、以前の講義で触れたので省略。
| 5番も、特に補足はいらないな。そんな連中を派遣するぐらい、ソ連は楽勝ムードだった。
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| では、実際の戦闘の経過を見ていきましょう。
| フィンランドはソ連の大軍を国境で迎え撃つことはせず、むしろ内部に引き込みます。
| 「俺たちも電撃戦をやるぜ! ドイツに出来て俺達に出来ないはずがない!!」。
| こうして赤軍は、フィンランドの奥地に引き込まれていきました。
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| ぉぉぉー ぉぉぉー
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| 無理に国境死守を試みたとこで、ソ連の大軍の前でボロボロにされるのは明白だからな。
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| 正面から殴り合っては、兵力・装備ともにソ連に劣るフィンランド軍に勝ち目はありません。
| しかしフィンランドには、「自然」という慣れ親しんだ強い味方がいました。
| この自然を用いた「モッティ戦術」という神出鬼没の奇襲戦術を、フィンランド兵は繰り出したんです。
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・モッティ戦術
フィンランド軍が冬戦争で用いた奇襲戦術。
自然を巧みに用い、敵軍の分断・包囲を行う。
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| モッティ戦術?
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| フィンランド兵は、とにかく偽装が巧みだった。
| ソ連兵は彼らが攻撃してくるまで接近に気づかないことが多かったんだ。
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| フィンランド内には、うっそうとした森が広がっていました。
| そんなフィンランドの兵士が狙ったのは、細い道を長い列になってズラズラ進むソ連兵達。
| フィンランドのスキー兵が森の中から飛び出してきて、伸びきった列を切断するんです。
| 狭い道で列がズタズタになったソ連軍を、そのまま各個分断・包囲してボコボコに。
| また、補給物資… 食料や毛布などを燃やし、本格戦闘は避けて森の中に去っていくことも。
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| うわっ、イヤらしい戦い方だな…
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| ここで活躍したのが、フィンランドのスキー奇襲隊。
| 彼等は雪中に溶け込む白い軍服をまとい、自然と一体化して巧みに攻撃を繰り返した。
| なお彼等の中には、日本の三八式歩兵銃を装備した者もいたという。
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| 「何てことするんだ、おまえらー!」とソ連兵士がフィンランド兵士を追って森の中に入っていくも…
| 森の中での戦いは、自然に親しんでいたフィンランド兵の方が遥かにエキスパート。
| 下手に森の中に立ち入ったソ連兵士は、逆に次々とフィンランド兵に狩られる有様に。
| 後にソ連は、主要補給路沿いの森自体を伐採してしまったほど手を焼きます。
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| ひゃー。
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| フィンランド人は狩猟民族の血を引き、さらに射撃の腕に秀でていた。
| どんな小さな村でも射撃大会が行われ、優勝商品を巡って技量を磨いていたんだ。
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| こうして食料も毛布も失い、夜には零下40度に達する極寒状態に。
| 「ひもじい…」、「寒い…」とかボヤきながら夜営してるとこに、またも森の中からフィンランド兵が奇襲。
| 戦うどころか生き延びるのも辛い状態のソ連兵は、もうやられ放題です。
| なんとか元気の残ってるソ連兵は、襲撃者達を森の中まで追っていくも、逆に狩られるというひどい状態。
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| もう聞いてるだけで、フィンランドとは戦いたくなくなってきた…
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| シンイチ…
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| このモンティ戦術の威力は凄まじく、ソ連はたちまち侵攻不能に陥りました。
| フィンランドという深い自然に覆われた地を侵攻するのに適していなかった鈍重なソ連戦闘車両は、
| ノロノロ進んでたとこを簡単に接近され、「モロトフ・カクテル」と呼ばれた火炎瓶により次々に破壊。
| フィンランドの軍事指導者であり、救国の英雄でもあるマンネルヘイムはこう言いました。
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「ソ連の攻撃は指揮者のいないオーケストラであった。
戦車と歩兵の攻撃は協調を欠き、行動は硬直化していた。
おのおのの部隊は勇敢であったが、それぞれに攻撃を行い、各個に撃破された。
明らかに、部隊には経験と調整能力が欠如していた」
フィンランド軍総司令官 カール・グスタフ・マンネルヘイム
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| マンネルヘイム…?
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| フィンランドにおける最も偉大な軍人の1人で、後に大統領にもなる。
| ソ連の侵攻から祖国を守りぬいた国民的英雄だ。
| なお彼が若い頃に起きた日露戦争では、ロシアの将軍として従軍している。
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| また、フィンランド空軍の有する36機のフォッカーD.21も大活躍しました。
| 最終的には119機ものソ連機を撃墜し、自軍の損害はわずか12機。
| 10倍の敵を倒すという離れ業をやってのけます。
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・フォッカーD.21
1936年にオランダから購入した、ごく平凡な性能の戦闘機。
良くもなく悪くもない機体だったが、フィンランドの有する戦闘機の中では最新鋭。
本国オランダではドイツ軍機にほとんど対抗できなかったが、フィンランドにおいては栄光の戦闘機に。
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| これはひどい。
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| 逆に言えば、フィンランド空軍には36機のフォッカーD.21以外にマトモな戦闘機はなかった。
| なお詳しい人はフィンランドのF2Fを思い浮かべるだろうが、それはもうちょっと後の話だな。
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| しかし、フィンランドはいつまでもこんな戦略持久で勝ち抜けるとは思ってません。
| 結局は数の差が全てを決めてしまいますし、それが分からないフィンランドでもないです。
| あくまで敵の侵攻を遅らせているに過ぎず、最後は兵力差に押し切られるでしょう。
| 国際世論は圧倒的にフィンランド支持の流れですし、外国の支援を期待したんですが…
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ノルウェー:ソ連に目をつけられるのを恐れ、事実上の中立を宣言。
スウェーデン:ソ連に目をつけられるのを恐れ、事実上の中立を宣言。
アメリカ:中立法により、フィンランドへの軍需物資の輸出を制限。
イギリス:ポーランドと同様、フィンランドはすぐ消滅するので援助しても無駄と思っていた。
フランス:ポーランドと同様、フィンランドはすぐ消滅するので援助しても無駄と思っていた。
ドイツ:ポーランドや北欧地域の分割を定めた密約を結んでいたので、ソ連の行動を黙認。
イタリア:フィンランドに支援物資を送るも、輸送途中のドイツで足止めを食らう。
日本:大軍に対して孤軍奮闘する姿に共感を抱くも、具体的な援助はせず。
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| ノルウェーもスウェーデンも、言わばフィンランドの兄弟国なのにな。
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| 仕方ないさ。何よりも国益優先だし、自国よりも他国を優先するようじゃ国家として失格。
| 板書した国の世論はほとんどがフィンランド支持だったが、政府は不介入方針を貫いた。
| イタリアの行動は… なんか意外だな。
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16/24
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| 一方、信じられないほどの大敗の報を聞いたスターリンは怒り狂い、国防人民委員に対して怒鳴りつけます。
| 「我が軍はなぜ、フィンランドで敗北を喫しているのか!」。
| それを聞いた国防人民委員のヴォローシフは、スターリンに豚肉の乗った皿を投げつけて怒鳴り返しました。
| 「貴様のせいだ! 貴様が赤軍幹部を粛清したからこうなったんだ!」。
| この一件で、ヴォローシフは国防人民委員の地位を解任されてしまいました。
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| あのスターリンにここまでやって、よくクビ程度で済んだな…
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| 怖い話だ。
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17/24
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| こうしてソ連は、ようやくフィンランド戦に対しての楽観視を改めます。
| ポーランド戦を終えたばかりのティモシェンコ元帥を呼び、対フィンランド戦の訓練を実施。
| 綿密な戦術を練り上げ、本気のソ連軍60万人がフィンランドに乗り込みました。
| さすがに今度は奇策も通用せず、ソ連軍は次々にフィンランドの防衛線を突破。
| 2月末には、フィンランドの最終防衛線であるヴィープリに迫ります。
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| いよいよ、ソ連もやる気になったか。
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| 本気を出したソ連は、スペイン内戦やノモンハン事件を戦い抜いた精鋭部隊を投入。
| さらに雪中偽装も本格的に取り入れ始め、寒冷地での戦闘経験を高めていくんだ。
| ここで獲得した冬季戦術経験は、後の対ドイツ戦で本領を発揮する事になる。
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18/24
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| そして… ヴィープリにおいて、両軍の陸空軍がフル稼働する大激戦が始まりました。
| しかしソ連は、これ以上この戦争を続けていても、得るものは少ないと考え始めます。
| このまま戦争を続けていればフィンランドを破ることができるのは明らかではあったんですが…
| 向こうが徹底抗戦をしてくる以上、ソ連側にもどれほどの損害が出るかは分かりません。
| 予想される利益と予想される損害をハカリにかけたら、損害の方が大きかったなんてシャレになりませんし。
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| 潮時ってやつか。
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| そろそろ引き際だな。
| ソ連側が予想もしてなかった全力の殴り合いになった以上、このまま長引くのはマズい。
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| そしてフィンランド側も、このままでは首都ヘルシンキが落とされるのは明白でした。
| 最終防衛線ヴィープリには大量のソ連兵が押し寄せてきて、これ以上の防衛は困難。
| ここにきて、フィンランドとソ連の利害が一致の方向を見せてきたんです。
| 「これ以上、戦争を続けるのは得策じゃない」ってね。
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| ここにきて、利害が一致… 奇異にも思えるけど、これが戦争ってもんなんだな。
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| 戦争ってのは、思想や観念や善悪でやるもんじゃない。良くも悪くも、打算が全てなんだ。
| ここを誤ると、国際情勢の70%が理解できなくなる。
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20/24
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| さらに、とうとうイギリス・フランスが動き始めました。
| あっという間にフィンランドが消滅してしまうと思っていた英仏も、意外な奮戦による「雪中の奇跡」にびっくり。
| 「ここは、フィンランドに恩を売っておいた方が得策じゃないか…?」と思い始めたんですよね。
| こうしてイギリス・フランスは、フィンランド支持の姿勢を前面に出します。
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| これで、ソ連はますます戦争の継続が損に…
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| スウェーデンからは鉄鉱石が出るんだが、この物資の輸入はドイツにとって命綱でもあった。
| スカンジナビア半島(ノルウェー+スウェーデン+フィンランド)の情勢に英仏が介入できれば、
| 鉄鉱石の供給ストップによってドイツの弱体化を狙えるからな。
| この事実は後の講義で重要になってくるから、ちょっと覚えておいてくれ。
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21/24
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| こうして「これ以上戦争を続けるのは損だ」と思い始めたソ連は、領土の割譲と引き換えに講和を提案します。
| 「領土くれたら、これ以上は勘弁してやるぜ!」ってやつですね。
| フィンランドもそろそろ限界だったため、この提案を蹴ることは得策ではありませんでした。
| こうして1940年3月12日、ソ連とフィンランドは講和します。
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「まだ戦う力がある今こそ、講和を結ぶべきだ。軍が崩壊したら、もうどうすることもできない」
フィンランド軍総司令官 カール・グスタフ・マンネルヘイム
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| そして、世界に平和が訪れた…
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| そんな訳ないだろ、シンイチ。あっちもこっちも世界中がモメまくりだ。
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22/24
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| この講和条約でフィンランドが失ったのは、全領土の10%に相当するカレリア地域。
| これは、冬戦争勃発前にソ連が要求していた領土よりも広大です。
| ですがこの一件、フィンランドが食い下がったばっかりにより多くの領土を損したと言えるでしょうか?
| 最初にソ連の言うことに従ってソ連に領土を渡した場合、向こうの要求がエスカレートしていくのは明白。
| 現に戦わずしてソ連の要求に屈したバルト三国なんか、結果的にソ連に併合されて独立を失ってます。
| フィンランドは領土を失いつつも、徹底抗戦によって国家としての独立を死守したと言えますね。
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ソ連 戦死:20万人 負傷:60万人
フィンランド 戦死:2万人 負傷:4万人
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| むむむ。いくら損得が重要といっても、損得を長期的に見る視点も重要なんだな。
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| 目先にある額面上の利益だけを見ても、しょうがないってことさ。
| 第二次大戦全体で見れば、あの状況で独立を保ったフィンランドは輝いている。
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| この一件で莫大な領土を奪われ、フィンランドはソ連に対する敵対心を燃やします。
| そして後に、フィンランドはナチス・ドイツに接近していくのですが… まあ、これは後の話。
| またこの冬戦争は、ソ連赤軍の弱体ぶりをさらけ出す結果となりました。
| こうして、「ソ連はそこまで恐ろしいものではない」という認識をドイツが抱くことになります。
| これで、3ヶ月に渡った冬戦争の講義を終わりましょう。次回は、再びドイツ情勢に視点を戻します。
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| てか冬戦争が進行してた3ヶ月もの間、ドイツ軍とフランス軍が睨み合っていた国境はどうなってたんだ?
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| ずっと睨み合っていた。ただ睨み合っていた。とにかく睨み合っていた。
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24/24
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| 次回は海戦もあり、いよいよドイツ海軍の動きも…
| アアア――ッ!! しまった――ッ!!
| 第二次大戦勃発前の、ヨーロッパ各国海軍事情を講義するの忘れてた――ッ!!
| 次回! 次回に絶対究極最強戦艦「ビスマルク」やへっぽこ戦艦「キング・ジョージ5世」の講義をやります!!
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第48回兵器史・フィンランドと私(ふゆやすみ特別企画・第二次世界大戦史11)
完
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| おいおい、忘れてたのかよ…
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| ん? この声は… 次回は荒れそうだな…
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